感染症対策「森を見る」思考を

 今も現在進行中の世界中でのコロナ対策ですが、ずっと世界で不思議がられているのは、欧米とアジアまたアフリカ諸国での圧倒的な、感染者・死亡者の割合の違いです。BCGのおかげなのか、日本では衛生意識が高いのか、とか、いろいろ言われていますが、私自身はキリスト者なので、その信仰をもって眺めていた面があり、感染症専門家の言葉には、当然、傾聴しなければいけないと思っていました。

 以下の記事が、まさに、自分の感じていたことが、日本人の感染症専門家の見立てと合致していたので、驚いている次第です。

『感染症対策「森を見る」思考を ― 何が日本と欧米を分けたのか ―』巻頭インタビュー 押谷仁『感染症対策「森を見る」思考を ― 何が日本と欧米を分けたのか ―』巻頭インタビュー 押谷仁
(雑誌「外交Vol.61 May/Jun.2020)

 ぜひ本文全体を読んでいただきたいのですが、題名にもなっている「森を見る」とはどういうものか?欧米諸国の場合は、感染者周辺の接触者を徹底的に検査して、新たな感染者を見つけ出すことで、ウイルスを一つ一つ「叩く」ことに力を入れてきました。そのやり方と日本を比較するので、欧米だけでなく日本国内からも、日本の対策に甘さを厳しく批判する人たちが多かったです。欧米在住、また欧米と関わりのある日本人はその傾向が強く、在日の欧米人にも、とてつもない不安を抱いている人たちが多かったように思われます。

 しかし傾向として、アジアまたアフリカの国々が総じて感染者・死亡者数共に少ないです。一見、まとまりのない、不備の多そうな印象のあるこれらの国々で、むしろ感染拡大の抑制に比較的、成果を上げています。押谷教授は、「私は、これまで世界をリードしてきた欧米流の社会のあり方、そして世界のあり方が、大きく問われているような気がしています。」と話しています。そしてこう論じています。 続きを読む 感染症対策「森を見る」思考を

特措法とキリスト教会について

(3月14日にフェイスブックに掲載)

「改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」」について、安倍首相は、「現時点で緊急事態を宣言する状況ではないと判断している。」としています。私は、直接、教会の集まりに関わることはまずないだろうと、結論から言いますと考えています。けれども、いざという時のための、私の個人的な見解をお話しします。

第一に、安倍首相が仰っていたように、全く、その措置を実行に移すような状況にないし、これからもないでしょう。なので、あまり考える必要がないというのが、私の見立てです。95%心配する必要はないです。(後記:欧米からの新たな流入によって、3月31日の時点で、感染爆発の可能性があるため、緊急事態宣言がなされる可能性が高くなっています。)

第二に、万が一の時はどうなるのか?ということを考えますと、「多くの人が利用する学校や社会福祉施設、映画、音楽、スポーツなどの「興行場」の使用制限を要請、指示できる。」とあります。これが、もしかしたら教会の集会に適用されえるのではないか?という憶測をどなたがしていました。

私の思いは、教会はあくまでも宗教の施設であり、興行場とは性質を異にしますから、法的強制性はこの法律では伴わないと考えます。

第三に、しかしながら、世界の流行を追いますと、実は「教会」こそが、イスラム教など他の宗教も含めて、クラスター現象を起こしたところになっています。韓国、シンガポール、フランスなどで起こっています。シンガポール首相も、今日の発表で、初めに宗教、教会が、今、集会を持つと危険であるということ言っています。集会を止めてほしいという強い要請が、韓国でも強くなっていると聞いています。

第四に、そこで日本のキリスト教会としてどう考えるか?「愛」が動機です。人にウィルスを移さないことについて、医学的に危険度があるのであれば、控えることこそが愛することになります。 続きを読む 特措法とキリスト教会について

天皇の即位礼とキリスト者の姿勢

 今年、2019年は、元号が平成から令和へと替わり、国全体が少し和み、喜び、慰めを受けているような感じがします。素直に、そのことに私個人も喜んでいます。

 そして、皇位継承のための儀式がこんなにも数多く、詳細で、期間をかけるものなのか、そして盛大なものなのか、ということに改めて驚いています。また、昭和から平成に移行した時に比べると、平成から令和に移った今回のほうが、もっと和やかで、落ち着いており、素直に国民が喜んでいるような気がしています。世情が暗いこと、また災難が多いことを思うと、一時の和みです。

 キリスト者として、一連の皇位継承の儀式をどうみているのか?を私個人の想いを本記事に書かせていただきます。

「王を敬え」という命令

 キリスト者として、素直に、喜び申し上げたい思いを持っています。私は、以下のキリスト者オピニオン・サイトの論説委員の一人でもありますが、同じ思いを共有しています。

「今上天皇陛下の「即位礼正殿の儀」をお祝いし、心よりお喜び申し上げます。」

 聖書的にも、歴史的にも、そして世界的には、教会は、上に立てられた権威を尊敬してきました。 続きを読む 天皇の即位礼とキリスト者の姿勢

「京都のアニメスタジオ放火」について思う

私は、この痛々しい事件、一種の「霊的」なものだと見ています。どうしても、世界各地で起こっているテロ事件と重なってしまうのです。

日本は本当に安全な国と言われていますけれども、実際は殺されても、戦ってもいないのに、中東などにおける内戦で死んでしまう人数と匹敵する、いや、それ以上の年に二万人以上が自ら命を絶っているのです。(イスラエル人の知人に聞けば、自殺は考えられないこと。あまりにも病床で痛みが激しく安楽死を願うようなことであれば、もしかしたら理解できるが、それ以外は考えられないと言っていました。)全体的には人数は減っていますが、若者の自殺は最も多くなっているとか。 続きを読む 「京都のアニメスタジオ放火」について思う

クリスチャンと投票

一週間後に、参院選の投票期日になりますが、民主主義の国に生きているキリスト者は、選挙に関わることによって、ローマ13章やペテロ第一2章が教えている、「人間の制度に従う」ことができると思います。どの党やどの候補者に投票したらよいかということについては、教会として、一切、言うべきではないと思っています。(関連記事:「教会は政府ではない」)

LGBTの法的権利

しかし、各党がどのような方針を持っているかについて、キリスト者の信条に抵触するような方向性や法案を持っているかどうかは、確かめるべきでしょう。「LGBTの法的な権利を与えるのか」という質問に対して新聞記者が各党首に挙手させています。挙手しなかったのは、自公の与党のみでした。

今の日本の政治状況はこうなってしまっています。アメリカでも、10数年前は、民主党でさえ同性婚は論外でした。そして日本国憲法でも、結婚は両性の合意によって成り立つことを明言しており、男女の結婚しか眼中にありませんでした。野党はみな改憲勢力なんですね、実は。そして、この論点については、与党が護憲なのです。 続きを読む クリスチャンと投票

地獄への道は善意で舗装されている

フェイスブックでの投稿を転載します。

<『善意』って、意外に厄介>

自分がいつも信じていることの中に「こうだな」と思う格言の一つがこれです。

地獄への道は善意で舗装されている

CC 表示-継承 3.0, Link

人はよく、「この人は善意で行っているのだから」ということで、その行っていることを是としていく傾向があります。けれども実際は、「善意こそ、一番危ない」のではないでしょうか?悪だと分かって行っている悪よりも、正しい、善だと思って行っている時のほうが、はるかに恐ろしいことを行います。

「誠実であることが大事だ」という人に対して、「誠実に過ちを犯すこともあるのだ」とある聖書教師が言っていました。例えば、自分が一生懸命、ゴールにボールを入れようとしていたアメリカン・フットボールの選手が、実は反対のゴールにボールを入れていました。真面目にボールを運んだのですが、真面目であればあるほど、間違った行いをしてしまったのです。 続きを読む 地獄への道は善意で舗装されている

令和の新時代、キリストの御代

元号が、平成から令和になりました。これまで三十年間、国内、国外でご尽力された明仁ご夫妻、そしてこれから日本国民の象徴として牽引される徳仁ご夫妻に、創造主なる神の守りの御手が置かれ、そのお働きが守られるようお祈りいたします。(Ⅰテモテ2:1‐3)

それと同時に、キリストが昇天され、神の右の座に着かれてから、私たちはいわば「キリスト元号」の中で、人間の国々に生かされている者たちだということを思います。

復活の証拠は法的なもの

※フェイスブック投稿からの転載です

復活の話をすると、「どうして、信じられるの?」という反応が多いです。けれども、それは自然科学的な証明を求めているからであって、当然、観察や実験はできないわけですから証明は不可能です。

けれども、復活というのは、証人の信憑性など、法廷における証明で考えれば、これほど確固な事実確認はできないほどなのです。古代で起こったことですが、他の古代の歴史文献と、比べ物にならないぐらい、膨大な証拠が残っています。今の人々に「地下鉄サリン事件は起こりましたか?」と尋ねているぐらい、否定するのが滑稽なぐらい、生々しい記録です。

映画「ベン・ハー」の原作者は、初め復活の事実を否定するための論文を書こうとして調べ始めたら、逆に、否定することが到底できないことを知り、信仰を持ち、それで小説を書きました。

「ベン・ハー」の作者

どのように復活したのかは、分かりません。それこそ、「神の領域」であり、神秘的であり、奇跡です。けれども、起こったのだという事実は、はっきりと証明できます。

関連記事:「受難週 - 聖書考古学から」「イエスは信長、聖徳太子以上の歴史的人物

人類起源の「定説」という危うさ

NHKの甚だしい進化論宣伝

NHKは、ずっと前から仮説にしか過ぎない進化論の物語を、普及するのに多くの時間を割いていますが、酷いのが「NHK 人類誕生」というシリーズを三回流し、いかにサルから人間に、そして日本の上陸したのかを、高度なアニメーションを使って説明しています。

けれども、この記事にあるように、「定説」と言われているものは、ころころ変えられています。人類が約20万年前にアフリカ東部で生まれたというのが定説と言っていますが、次の記事ではアフリカ北部のモロッコで30万年前のが見つかったとか、あまりにも変化するものであり、「定まった説」など何一つありません。

根底から覆す遺跡がトルコに

今年4月のトルコ・ギリシア旅行の旅行記を書き始めて、トルコが本当に人類の悠久の歴史を豊富に持っている国であることを知りましたが、一気に上の話のような「猿→原始人→人類」という流れを覆す遺跡が、発掘されています。それが「ギョベクリ・テベ遺跡」です。 続きを読む 人類起源の「定説」という危うさ

「Christian News Watch~海外クリスチャン事情」

最近、とても冴えている記事を書いておられる方の、ブログを見つけました。

「Christian News Watch~海外クリスチャン事情」
フェイスブックツイッターもあります)

ブログ紹介文にこうありました、引用させていただきます。
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こんにちは。プロテスタント系の教会に通うクリスチャンです。日英翻訳者という仕事柄、英語力の維持向上のためできるだけ多くの英文記事を読むよう心がけていますが、その中で気になったキリスト教や聖書に関係のある記事を日本語にしてお届けします。

注意書き:世界のキリスト教事情は知れば知るほど愕然とするばかりの恐ろしい状態になっています。聖書の教えがどんどん退けられ、聖書に堅くつくクリスチャンは排斥されつつあります。いずれ近いうちに、世界のどの場所にいようと、聖書に忠実なクリスチャンとして生きることが非常に大きな危険を伴う時代がやって来るとしか思えません。日本人クリスチャンがそういった時代に向けて心の準備をするために少しでも役立てればと思います。
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聖書観や教会観がとても自分のに合っていて、また世界(特に欧米事情)を見る視点も似ています。海外クリスチャン事情とうたっていますが、身近な教会についての事柄や、日本のキリスト教会で起こっていることにも触れているので、とてもいいですね。

キリスト教の世界で起こっていることは膨大な情報があり、追っていくだけで精一杯で、この頃はフェイスブックやユーチューブ発信などで追われていましたが、とてもしっかりと、言葉にして説明しながら追っていておられるので、感謝です。