ハイチにおける聖霊の御業 その3 - 主の与える教訓

その2からの続き)

これから教訓を話します。神の力ではなく人の力で行うと、神の栄光につながりません。お金をくれるという話を聞いたら、それはその寄付者はビル・ゲイツでした。私の心に恐怖が襲ってきました。もし受け取ったら、この働きはビル・ゲイツによって運営されているということになります。神の栄光が取り去られてしいまいます。断りました。

けれども肉は弱く、「この人に祈りのカードを送れば、醵金してくれるかもしれない。」と思ったり、そのたびに、「わたしになぜ頼まないのか?」と言われます。実際に行うと、12ドルだけ一度きり送ってきて、それでおしまいだったり。

私たちはラジオ番組と契約を結びましたが、月に9000ドル必要ですが、一年間、誰にも催促せずに続きました。ある月、五百ドルしかきませんでした。「あと8500ドル必要ではないか!どうしよう?」と悩みました。次の月は、2-300ドルしかきませんでした。計18000ドルをどう支払うのか!「主よ、もういやです。このラジオ番組、嫌いです!」と叫んでしまいました。

それで、パソコンに詳しい兄弟に、「うちらのウェブサイトに、献金を募る目立つボタンをつけよう。点滅させて!」と頼みました。なんと、一セントも献金が来ませんでした!それで、「取ってくれ!」と頼みました。その後に、主が備えてくださったのです。私は痛い教訓を得ました。

アサ王のことを思い出します。彼は百万のクシュ軍に、主に祈り立ち向かいましたが打ち破ることができました。けれども、イスラエルの王バシャがユダを攻めようとしているのを見て、彼はシリヤのベン・ハダデに頼みました。主が彼に言われたことを思い出します。預言者がこういいました。

「あのクシュ人とルブ人は大軍勢ではなかったでしょうか。戦車と騎兵は非常におびただしかったではありませんか。しかし、あなたが主に拠り頼んだとき、主は彼らをあなたの手に渡されたのです。主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです。あなたは、このことについて愚かなことをしました。今から、あなたは数々の戦いに巻き込まれます。」(2歴代誌16:8-9)」肉の力に頼ろうとすると、神はそうさせるに任せられます。

時は短くなっています。機会を良く用いてください。だから、基本に戻ってください。神は言われます。「わたしが命じて、あなたは従う。そうしたら聖霊をわたしは注ぎ、わたしが行う。」このすばらしい御業を私たちが語り合う時、主はそれを記憶の書に書き記してくださいます(マラキ3:16)。

主をほめたたえよ。すべて造られたものたちよ。主の治められるすべての所で。わがたましいよ。主をほめたたえよ。(詩篇103:22)

ハイチにおける聖霊の御業 その2 - 主の導き

その1からの続き)

そこでブライアンは再び、その敷地を得るためにまたハイチに行きました。今度は独りです。「宣教はチームで行うんじゃなかったっけ。」という不安がよぎったり、またハリケーンがハイチを近づいているというニュースも入ってきます。そしてあいかわらず、暴動や略奪、誘拐のニュースが入ってきます。彼は、バプテスト宣教館に着きました。不動産広告はもちろんのこと、街路の名前さえなくなっている状況です、どこから手をつければよいかわからない状況でした。

コンピューターに詳しいクリスチャンの友人が、何年も前に削除された情報を入手、電話料金がわずかな中で手短に、あまりにも大雑把な情報のみを伝え聞きました。けれども、ある聖歌隊に属している人がメールで、出エジプト記23章をくださいました。

見よ。わたしは、使いをあなたの前に遣わし、あなたを道で守らせ、わたしが備えた所にあなたを導いて行かせよう。あなたは、その者に心を留め、御声に聞き従いなさい。(20-21節)

それで祈り求めたら、主が、「そこがその場所である」と教えてくださいました。けれども運転手に告げても自分自身あいまいなことしか言えず、いろいろなところに連れていってくれましたが、どこでも「違う」と応えました。

その所有者に電話することにしました、その運転手が電話で話してくれましたが「私はつれていかない。」というのです。「なぜなら、まるで誘拐の計画を立てている手法にそっくりだからだ。あなたのパスポートのコピーをくれ、と言っている。そして、よくわからないところで会ってくれ、と言う。」けれどもブライアンに主は「そこがその場所だ」と言われます。孤児院でも、「ハイチでは、絶対に知らない人の車に乗らないこと。」と強く言われていました。

所有者(の秘書)と話すと、「こちらに来る交通手段は?」私が「いいえ」と答えると、「車を出すから、それに乗りなさい」と言います!車が来ました、男が二人います。そして電話が所有者からまたあり、「その車に乗りなさい。」と言います。そして「パスポートあるわね。」と言うのです!でも乗ってしまいました!

・・・けれども、ヨシュアがヨルダン川を渡ろうとしていた時、水かさがもっとも増している時期でした。それでヨシュアに「恐れるな」と主は言われたのです。私も恐怖に満たされていました。けれども敷地に着いたとたん、主の強い臨在があり、そこがその場所だとはっきりしました。

実際の所有者に会おうとしましたが、人々がいろいろいて、結局会えず仕舞いでした。書類に必要なことを記入し、米国に戻り、送金をしました。

ところが二週間後、電話がありました。「深刻な事態です。お金が届いていません。送金が完了するには、所有者と直接話さないといけないようです。」そして、「その施設の所有者は、ハイチ大統領の側近です。一般人が話せるような人ではありません。でも送金を完了させるのは、話さなければいけません。」おまけに、この側近の方は蔓延したコレラ対策で極めて忙しくしています。

けれどもブライアンは、前に与えられていた出エジプト23章の御言葉を読み続けました。すると、「あなたがたの神、主に仕えなさい。主はあなたのパンと水を祝福してくださる。わたしはあなたの間から病気を除き去ろう。(25節)」とあります。ついに電話で話すことができました。

「これからとても大切なことを話します。コレラ問題の解決策です。」「解決があるのですか?!」「ええ、聖なる書に、第二書の出エジプト記23章にあります。」「水の中の病気を取り除く、という約束です。主に仕えなさい(主に立ち返りなさい)と書いてあります。それは、ハイチの人々、そしてあなたから始まります。」「私から始まるのですか?」「はい、イエス様があなたのために死んでくださいました。」互いに叫びあいながらの電話越しの会話です!そして彼は、「分かった!聖書を入手して読むから。」と言って、彼は電話を切りました。

一週間後、ハイチで選挙がありました。夜十時に国際電話がありました。「ブライアン、聖書を入手したよ。出エジプト記23章を読んだよ。ハイチはあなたの祈りを必要としている。私のために、そしてハイチのために祈ってくれ。」ハレルヤ!

そしてブライアンは聖書訓練センターの幻について分かち合うようになりました。彼はついに信者になりました!ブライアンに会うたびに、”God bless you!”を連発します。

ブライアンに主が与えられた思いは「若い人たち」でした。アハブ王に対して預言者は、若い者たちによって戦うことを命じられたように(1列王20:14)、です。それでいろいろな地域の人たちを集めました。三日間、食べていない人もいました。聖書を教える教師たちも集まってきました。そして、30-40人から10人の子達を選び、いっしょに生活を共にし始めました。

そして施設が、孤児院や学校、食糧の調達などができる免許取得の思いが与えられたのですが、孤児院の院長に相談したところ、「絶対に無理だ!11年間、取得しようとしたがなしのつぶてだ。」とのこと。けれども、その側近に電話したところ、「会合を設けるから、そこに来るように。」とのこと。その政府官邸に行き、数人の高官に挨拶しましたが、実際の免許付与手続きの役人が、「三日間で免許交付します。」とのこと。「手数料は?」と聞くと、「無料です。これは政府の命令です、即座にしなければいけません!」とのこと!!

ネヘミヤがエルサレム帰還のことをペルシヤの王に打ち明けたところ、「快く私を送り出してくれた(2:6)」とあります。またエズラも、「彼の神、主の御手が彼の上にあったので、王は彼の願いをみなかなえた(7:6)」とあります。預言者サムエルは、「主にも、人にも愛された(1サムエル2:26)」とありますが、このように私たちは人々の好意を主によって得られなければなりません。

ブライアンたちは、どこにいっても福音を語りました。みな信じて救われていきました。神が彼らを遣わしたことをハイチの人たちは知っていたようです。彼らはイエスの御名によって悪霊も追い出しました。

福音の言葉を語れば、そこにはしるしと不思議が伴います。なぜなら、神がその人々を救いたいと願っておられるからです。フィラデルフィヤにある教会に対して、イエス様は「だれも閉じることのできない戸を開いた」と言われました。

その3に続く)

ハイチにおける聖霊の御業 その1 - 主の与える幻

1月2-6日に行われた宣教会議で、私が大きな励ましを受けたのは、Brian McDaniel(ブライアン・マクダニエル)さんによるハイチ宣教の証しでした。ハイチはちょうど二年前に日本と同じように大地震が起こって、今も五十万の人がテント生活をしている所です。そこに、神の聖霊の驚くべき導きと御業で、「聖書訓練センター」が建て上げられました。(ビデオ

彼の顔を見たときに、「どこかで見たことがあるような」と思いましたが、それもそのはず、私と同じスクール・オブ・ミニストリーを卒業した人で、短期宣教の時に彼が熱心に福音を伝えていたのを覚えています。

彼やその他の人々で、”Cross to Light“という福音伝道団体を持っています。

見た目も、そして語り口も、熱心な伝道者という印象であり、ごくごく普通、へりくだった兄弟でした。けれども、だからこそ主は、ご自分の恵みの栄光を現すために、御霊に従順になることを彼に教え、驚きべき御業を示されています。

上のYoutubeビデオはブライアンさんがカルバリーチャペル・コスタメサでの証しをしているところですが、私は宣教会議で聞いたものをこれからまとめたいと思います。

わたしは秘められている財宝と、ひそかな所の隠された宝をあなたに与える。(イザヤ45:3)

一年少し前に、招かれた教会において数名が「ハイチ宣教に行こう」と持ちかけられました。四名で行ったそうです。孤児院の中で寝泊りしましたが、護衛がいて、いろいろな規則があり、監視されていました。出て行こうとしたら院長夫人に叱られました、「あなたたち、状況が飲み込めてないわね。私自身も誘拐されそうになったのよ。」とのことでした。福音を伝えようと思っていたのに・・・、と意気消沈していたところ、院長がテント村に行きなさいとの勧めで、そこで福音を語る恵みにあずかりました。彼らが去った一時間後にはそこで小競り合いが起こったとのこと。

状況は悲惨ですが、人々の心は開いていました。十五名のほどの、学校にも通えない子供が付いてきていました。その中で「彼らを訓練して遣わしていけばよいではないか。」という思いが与えられました。そして主がはっきりと語られました。「子供たちのための施設を得て、いっしょに住みなさい。」と。

ブライアンは「幻が与えられるように、祈ってくれ。」と仲間に頼みました。一人が、「僕らがハイチを発つ前に必ず幻が与えられる、そう神が告げられたんだ。」と言いました。そしてその夜中に目が覚めて、はっきりと幻を見ました。

このことは他の誰にも相談せず(ガラテヤ1章のパウロ、エルサレムに到着したネヘミヤのように)、最後の日に孤児院の院長夫婦にこの幻を分かち合いました。「私たちは二年間、ずっと祈り続けていたのですよ。」と涙を流し出しました。

といっても、自分の口座には35米ドルしかありません!ハイチを飛び立ち、米国の空港で携帯に電源を入れたとたん、知り合いの人からのメールが入っていて「すぐに来なさい」ということでした。行ってハイチのことを話したら、「それは主からのものだ」と言い、すぐに妻を呼び椅子に座らせて、そしてブライアンに「いま話したことを妻にまた話して」と言いました。話したら、彼女は一気に涙に溢れて「このことを祈っていたのですよ!」とのことでした。それで四千ドルをくだいました。

その2に続く)