現場は「二国家」案ではない!

中東にキリスト者が良い関わりができるよう、願う働きが、福音的なキリスト者によって運営されているサイトがあり、フィロス・プロジェクト(Philos Project)と言います。ここには中東出身のキリスト者たちも寄稿や編集に関わり、そして何よりも福音的立場をしっかり貫いていることです。中東には、聖書信仰の中心でありイスラエルがあり、それを認め、信仰のユダヤ的ルーツを認めるところに立っています。かつて、「「パレスチナ人クリスチャン」の異論と希望の証し」で紹介した記事も、このサイトから引用しているものです。

そして改めて、国連における米・イスラエルの結末を、九つの項目に要約して、何が起こったのかを説明しているものが、秀逸です。これまで書いてきたものの他に、「現場にいるパレスチナ人の実感」というものを、明瞭に言い表しているところが特筆に値します。私が注目した文言は、太字や色を付けたいと思います。


9 Things You Need to Know about the U.S.-Israel Fallout at the United Nations

1.決議2334号は、イスラエルが即座に、完全に、占領しているパレスチナ領土から、全ての入植活動を停止させることを要求しています。それが、クリスマスとハヌカの前日に提出されました。国連安保理は、国際法で最も力のある組織であり、米国は反イスラエルの決議案には拒否権を行使していました。しかし今回は棄権であり、結果としてイスラエルの行動は平和への罪を犯していると世界から断じられたことになります。 続きを読む 現場は「二国家」案ではない!

オバマ氏のイスラエル軽蔑

(前記事「国連安保理、イスラエル非難決議を採択 米国棄権」①~⑤からの続き)

Obama Despises Israel Because He Despises the West

八年間のオバマ政権が終わりに近づき、その最後の偉業を米国の対イスラエル外交を根底からぶち壊すようなことをしました。次に、正統派ユダヤ教徒でコラムニストである、ベン・シャピロ氏による記事を紹介します。

「オバマ大統領が、なぜイスラエルを軽蔑しているのか?西洋を軽蔑しているから」という題名の記事です。お見事な指摘であり、私がずっと気になっていた内容でした。オバマ氏はまさに、イラク戦争以後の世界の考え方、特にキリスト界の潮流を象徴しているかのような人でした。彼の根っこの信念には、「宗教左派」というものがあります。いわゆる、リベラルなキリスト教です。

イスラエルに対して、実は今、アラブ諸国との関係は悪くなっていませんでした。
トランプ次期大統領が、あれだけの過激発言をしたにも関わらず、中東諸国はトランプ氏よりも、オバマ氏のほうに不満が溜まっていました。それは、彼は中東政策についていろいろ語り、異常なほど接近するけれども、実際は、全く不関与の態度を取り続けたからです。 続きを読む オバマ氏のイスラエル軽蔑