世界一評判の良い国 ― 日本 その1

昨日、極めて興味深い情報を読みました。

世界の中での日本の評判まとめ(BBC Country Rating Poll)

BBCでは毎年「BBC Country Rating Poll」というものをやっています。これは、ある国が、「世界に対して積極的な影響を与えている」と思われているか、「世界に対して否定的な影響を与えている」と思われているか、の割合を調査したものです。そして、日本はこの調査で積極的な影響を与えていると思われる国の上位を占めています。

そして、今年の調査では、なんと日本は第一位なのです。今年出てきた調査ですから、2011年の国を見てとのことですが、いかがでしょうか、日本は東日本大震災があり、その後の原発事故によって世界に大迷惑をかけました。ところがむしろ第一位なのです。そして上のブログ記事が触れていますが、日本人は自国に対してそれほど良い評価をしていないということです。

私は、ずっとここのブログで日本がいかに良い国であるかを話してきました。海外経験が多くあるので、日本が世界的に住みよい国の上位に入るのではないかというのが実感でした。特に、地震と津波以後の対策、また原発事故の処理でさえ、私は一国としては良く乗り越えていると思っていました。(例:「政府や東電を信頼するな?」)けれどもこのような意見や感想は、日本では遊離します。批判も受けます。私はこの頃、自分のことを「変な日本人」と呼んでいます。けれども、やはり外国における客観的な世界的調査が、数字として私の実感は奇異ではなかったことを証明してくれました。

一国は一人間の表れ

ここから私は、一つの国を一人の人間に縮小して考えることもできると考えました。つまり、「無私の心で他者に仕える人」と言ったらよいでしょう。実にできている人です。そして、自分に与えられている義務をしっかりと果たしている人ともいうことができるでしょう。と、同時に、「それだけ、内に悩みを抱えている人」と言って良いと思います。外側にある責任をしっかり負っていくことによって、自分の能力以上のものを背負い込み、内側で崩壊していく人、と言ったらよいでしょうか。それが、日本人が自国の評価をかなり低く見ているところに表れていると思います。

私は日本の人たちのことを考えるときに、いつも「金持ちの青年」を思い出します。

イエスが道に出て行かれると、ひとりの人が走り寄って、御前にひざまずいて、尋ねた。「尊い先生。永遠のいのちを自分のものとして受けるためには、私は何をしたらよいでしょうか。」イエスは彼に言われた。「なぜ、わたしを『尊い』と言うのですか。尊い方は、神おひとりのほかには、だれもありません。戒めはあなたもよく知っているはずです。『殺してはならない。姦淫してはならない。盗んではならない。偽証を立ててはならない。欺き取ってはならない。父と母を敬え。』」すると、その人はイエスに言った。「先生。私はそのようなことをみな、小さい時から守っております。」イエスは彼を見つめ、その人をいつくしんで言われた。「あなたには、欠けたことが一つあります。帰って、あなたの持ち物をみな売り払い、貧しい人たちに与えなさい。そうすれば、あなたは天に宝を積むことになります。そのうえで、わたしについて来なさい。」すると彼は、このことばに顔を曇らせ、悲しみながら立ち去った。なぜなら、この人は多くの財産を持っていたからである。(マルコ10:17-22)

青年は、「何をしたらよいでしょうか」と尋ねました。けれども、イエス様は、何かを追加して行なうのではなく、反対に、手放すことを命じられました。それは自分がしっかり握りしめていた財産です。しかし、「自分が何かを行うことによって事を成し遂げる」という人生しか歩んでこなかったので、その自我を捨てることができずに、「顔を曇らせ、悲しみながら立ち去」りました。ここに、自分に対して否定的な認識しか持てない日本人の姿を見ます。

私は、日本人は総じて「究極的に、神の恵みを悟ることが困難な人たち」と感じています。では、どうすればよいのかでしょうか?

一つは、「感謝する」ことです。日本がこれほど美しい国、優れた国であることを神に感謝することです。また自分の周囲の環境が、当たり前ではなく、神の御心と守りがあって存在していることを感謝することです。

聖書には、「一般啓示」と「特別啓示」のどちらもがあります。一般啓示というのは、自然や人のありさま、良心など、神が普遍的に人に示しておられるご自身の事柄です。そして特別啓示というのは、キリストを神がこの地に遣わし、十字架と復活によって救いの計画を示した、聖書によってのみ知りうることのできる神の事柄です。同じように、「一般恩寵」と「特別恩寵」があります。神のキリストによる救いにある恵み以外にも、人々に与えておられる恵みを「一般恩寵」と名づけたらよいでしょう。

天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。(マタイ5:45)」

私は、クリスチャンが人口の1パーセント未満と言われている日本国は、一般恩寵については神からとてつもない豊かさを与えられている国だと思っています。それが、世界の人々が認めている「積極的な影響」であると思っています。「日本人はなんでこんなに福音を拒んでいるのか。」と私たちキリスト者が不満を並べている時に、実はそのように拒んでいる人と同じ過ちを犯していないか吟味しなければいけないでしょう。

というのは、彼らは、神を知っていながら、その神を神としてあがめず、感謝もせず、かえってその思いはむなしくなり、その無知な心は暗くなったからです。(ローマ1:21)」

その2に続く)

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