コロナから見える、西側リベラル世界秩序の行き詰まり

(3月22日にフェイスブックに掲載)

コロナの流行から見える、非常に重たいテーマが見えてきました。何か、西側諸国の指導者の語る言葉は、壮大な「偽り」の中に市民を置いているのではないか?と、非常にもやもやとしたものを感じています。不確実なのに、確実性を持たせて語るレトリックの中に、それを感じるのです。

在イスラエルのアメリカ人のクリスチャン・ジャーナリストが、コロナ対策で、国全体が鎖国状態、隔離状態に置かれている中で、以下のことを述べています。また、西側諸国が取っている対策では説明のつかない、死亡者の少なさ(韓国)にも言及しています。日本も同じですね。いい意味で、今取られている対策には「謎」が未だ多くあります。

THERE IS NO PLAN B: THE STUDY THAT GOVERNMENTS ARE FOLLOWING WHICH COULD SEE 18 MONTHS OF CORONAVIRUS HELL

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民主主義が恐れている。民主主義の国々が、非民主主義的、権威主義的な手段を制度化しているが、それは、医療体制が失敗していることを明かしたら、大衆がどう反応するかを恐れているからだ。そのためか、難題に答えるよりも、封鎖を選んでいるのだろう。

西側諸国は脆くなっており、大衆主義が台頭している。大量の移民により、極左と極右の動きが、戦後に築かれたリベラルな新秩序を危険にさらした。このウィルスは、この秩序の棺桶の蓋を釘付けすることになるかもしれない。(注:西側の戦後秩序の終焉を決定づけるということ。)

これが西側諸国の政府が恐れていることであり、それが、トリアージ(治療順番)に至る意思決定に向かわせている。ここのトリアージとは、政府を救済するために、経済のようなものを削減することだ。しかし、経済を破壊することは、長期的には、パンデミックによる短期的な結果と同じになる(注:つまり、経済不況などで死者が出てくること)。

ほとんどの国では、何か月も何年も封鎖された中で、市民的抵抗を見ないということは、ありえないだろう。既に、一部の国では、法と秩序の問題が出てきている。スウェーデンでは、ギャングが関わったとされる爆破事故が起こり、フランスでは騒動が起こっている。ウィルスの衝撃と恐れが消失したら、次に人々は、疑問を抱き、反抗し始めるかもしれない。持続的な危機状態、「戦争」の状態に置くことで、一時的に、彼らを注意散漫にするかもしれない。
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西側諸国の首脳が、今の状態を「見えない敵との戦争」になぞらえ、個人の行動を大幅に制限する厳しい措置が取られています。しかし、ウィルスよりももっと深い問題が構造的に横たわっていやしないか?その難題に答えられないため、当面の間、封鎖や隔離という措置で済ませているのではないか?

その中で、私の知る限り、いくつかの別のパンデミック(大流行)が起こっています。

一つは、パニックです。トイレットペーパーなどが枯渇するパニックが、世界的に広がりました。欧米諸国はとみに酷いです。次に、アジア人に対する暴力・差別行為です。民主主義国こそが、この悪に対抗し、コロナ対策と共に戦うべきものを、放置したままです。三つ目に、経済のシステム崩壊です。見通しがつかないのに極端な封鎖、隔離政策を取ることによって、長期的には人々が次々と死んでいくのは明らかです。四つ目に、上で筆者が語っているように、個人の自由な行動を制限する期限の見通しがなければ、暴動や不服従が起こり、さらなる社会混乱が起こり、ウィルス封じ込めどころではないでしょう。

日本は、自由民主主義国でありながら、欧米諸国よりも正直なアプローチを取ってます。もう封じ込めは、できない、けれども封じ込めるという、矛盾した、不思議な前提に立っています。そして、経済的悪影響も最大限考慮しています。それを多くの人が批判しますが、未知の部分が多いからこそ、苦肉の策を取っています。専門者会議の方々や現場で戦っている方々に、主が憐れみ、知恵を与えてくださいますように。

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)

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