創世記や十戒を含む、死海文書デジタルライブラリ

一年前に「グーグルが死海文書をデジタル化」というニュースをお伝えしましたが、本日新たに次のニュースを目にしました。
megadrive
Google、創世記や十戒を含む死海文書のオンライン化に技術協力。デジタルライブラリ開設

一年前のと何が違うのか?と思いましたが、今回はイスラエル考古学庁によるもので、前回のはイスラエル博物館によるものでした。そして閲覧できる聖書箇所も違います。

The Leon Levy Dead Sea Scrolls Digital Library

ちなみに一年前にお伝えしたサイトは、こちらです。

The Degital Dead Sea Scrolls

聖書信仰者にとっての死海文書の意義について、イスラエル旅行記で書いたことがあるのでご参照ください。

大淫婦バビロンとキリスト教殉教者

今、黙示録17-19章を学んでいる最中ですが、その中から思わされていることを一言、ここにしたためます。

経済的繁栄と道徳的退廃、そしてキリスト者殉教は密接に結びついています。「ともしびの光は、もうおまえのうちに輝かなくなる。花婿、花嫁の声も、もうおまえのうちに聞かれなくなる。なぜなら、おまえの商人たちは地上の力ある者どもで、すべての国々の民がおまえの魔術にだまされていたからだ。また、預言者や聖徒たちの血、および地上で殺されたすべての人々の血が、この都の中に見いだされたからだ。(黙示18:23-24)」


ローマの古代円形劇場「コロッセウム(コロシアム)」は、残虐な光景をエンターテイメントにしていた所ですが、そこで皇帝を主(神)であると告白することを拒んだキリスト者が、生きたまま火炙りにさせられ、獅子や熊に生きたまま食い殺されました。

これを昔の出来事としてしまいこむならば、歴史から学んでいない無知な者ということになります。世界の宗教迫害の80%はキリスト者に対するものであり、無数の人が現代進行形で殺されています。

その中で、現代社会は物理的な暴力と引き換えに、過激なポルノ、暴力の映像、ホーラー映像などを通して、それらの残虐さを仮想の中で楽しませています。なぜ仮想にしたのか?言うまでもなくそうした行為に対する厳罰という考えが、ユダヤ・キリスト教価値観によって近代社会の中に浸透しているからです(例:子供売春の厳罰化はアジアの発想にはなく欧米から来ている)。しかし、この影響力がいつまで続くか分かりません。

キリスト者は、以下のコロシアムについての説明を読むのは必須だと思います。殉教史を知るのも必須です。キリスト者でない方も、この世界遺産の背後にある歴史と現代とのつながりを知るとよいのではないでしょうか。

グラディエーターの世界
~ローマ帝国の残酷ショーを飾った花形~

「殉教」(ウィキペディア)

「神の選び」と「人間の選択」

この頃とても忙しくなりブログへの掲載の頻度が少なくなっています。けれども、自分の趣向以上に教会にとって、クリスチャンにとって大切な事柄は掲載しなくてはと思っております。

その中の大きな一つが、「神の選び」と「人間の選択」です。開拓伝道を始めて、教会の人々から、また他の場所でもいろいろな人から繰り返し問われる内容です。私がこのことをよく考えていた時のことを思い出しますと、次のようになります。

予定論との出会い

信仰をもって間もなくしてから考えました。確かバプテスマを受けた後でしょうか、ある人からローレン・ボエトナーの「カルヴィン主義予定論」という本をいただき、読み始めました(原書で)。彼は宗教改革の歴史を受け継いでいることを誇る「改革派」の代表的神学者です。予定論はカルヴァンの考えた「神の救い」について、それをさらに先鋭化し、系統立てた神学です。

カトリックでは、人が生まれながら罪を持っており、キリストの十字架による贖いを信じていますが、その後犯す罪について聖体拝領や告解等の「秘跡」によって神の前に認められると考え、死後もその営みが足りない者たちが煉獄にいって懲らしめを受けるがその後に天国に入る、という教義を持っています。したがって、「ただ一度の罪のいけにえ」によって「永遠の救い」を成し遂げたという十字架の十全性に欠けており、それが免罪符などの「行ないによる救い」へと走っていかせていました。

そこで、信仰によってのみ神に義と認められるという福音の真理を前面に出したのがルターです。そしてカルビンはこれをさらに体系化し、(もともと、カルビンの前にアウグスチヌスが、ペラギウスとの論争で主張していたものですが)、「人は堕落しているので、全く善を行なうことができないでいる」「もっぱら神の選びがその人を救う」と主張し、「神に選ばれた者のみが救いを得ることができ」「信仰を最後まで堅持できるのも、神の選びによるものだ」と主張しました。

それが、「予め神は、永遠の昔から救われる者と遺棄される者とを選別して創造された。」という予定論へとカルビンの後に出てきた者たちが主張し始めたのです。 続きを読む 「神の選び」と「人間の選択」

「愛-さらにまさる道」がCalvary翻訳サイトに掲載!

先日お知らせしていた、チャック・スミス著「愛 - さらにまさる道」の日本語訳が、カルバリーチャペルのホームページに掲載されました!お祈りありがとうございます。

Calvary Chapel | Japanese  (“Love”のDownloadをクリック)

ロゴス・ミニストリーの「翻訳メッセージ」にも紹介を追加しました。ぜひ、じっくり時間を作って熟読してください!

「太陽」で涙する

明後日は、ヨシュア記9-12章を学ぼうとしていますが、そこに出てくる大きな出来事は、ヨシュアが敵を追跡しているときに、日と月がとどまるように祈って、主がその祈りを聞かれたことです。このことから、太陽とその軌道について少し学ぼうと思い、グーグル検索で「太陽」と入力したら出てきたのが、ナショナルグラフィックのサイトでした。

宇宙 – 太陽 – ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト

この記事を読み、関連の動画「生命の起源 太陽」を見て涙しました。今、原発事故の問題、また核戦争危機の話に関心が寄っていますが、実は何万倍、いやおそらく何億倍の単位で絶えず、太陽では核融合の営みがなされていること、そしてその絶妙な地球との距離によって、このような優しい環境がもたらされていること、そして地球の自転軸が少し傾いていることによって、見事に季節ができあがっていること、そして太陽風があっても地球の磁場によってその被害から守られていること、そして太陽の重量と地球、その他の惑星の重量によって、それぞれの公転が、数学的正確さで秩序正しく行なわれていることなど、神がいかに偉大で、そして私たち生命をこんなにも守っておられるのか、そのことを思いました。

まさに、神の声を聞きました。「天は神の栄光を語り告げ、大空は御手のわざを告げ知らせる。昼は昼へ、話を伝え、夜は夜へ、知識を示す。話もなく、ことばもなく、その声も聞かれない。しかし、その呼び声は全地に響き渡り、そのことばは、地の果てまで届いた。神はそこに、太陽のために、幕屋を設けられた。太陽は、部屋から出て来る花婿のようだ。勇士のように、その走路を喜び走る。その上るのは、天の果てから、行き巡るのは、天の果て果てまで。その熱を、免れるものは何もない。(詩篇19:1-6)」

神をほめたたえ、神の前にひざまずくことしかできません。

次は、フェイスブックである人が紹介していた、映像としてその絶大さを知ることのできる二つの動画です。


「主は地をおおう天蓋の上に住まわれる。 地の住人はいなごのようだ。主は天を薄 絹のように延べ、これを天幕のように拡げて住まわれる。」(イザヤ40:22)


「あなたはすばる座の鎖を結びつけることができるか。オリオン座の綱を解くことができるか。あなたは十二宮をその時々にしたがって引き出すことができるか。牡牛座をその子の星とともに導くことができるか。あなたは天の法令を知っているか。地にその法則を立てることができるか。(ヨブ38:31-33)」

チャック・スミスの日本語訳サイト

ロゴス・ミニストリーの中に「翻訳メッセージ」というページがあります。そこには、牧者チャック・スミスによる説教や書籍の邦訳の紹介とリンク先を提示していますが、最近、リンク切れが多発していました。

理由は、元のカルバリーチャペルのサイトが大幅に改新されているからです。

最近のインターネットの動きに合わせて、ブログ・フェイスブック・ツイッター・Vimeoの機能を取り入れ、牧者らの直接の投稿記事を見ることができます。これでかなりカルバリーチャペルが互いに身近になり、私はとても喜んでいます。けれども、これまで存在していた翻訳のページがなくなっていて、どうすればよいかと悩んでいました。そこでフェイスブックで直接Calvary Chapelに問い合わせたところ、実はありました!!

Calvary Chapel | Japanese

以前よりも見やすくなっています。ぜひご活用ください。それに合わせてもちろん翻訳メッセージも更新しましたので、こちらもご覧ください。

「聖書ハンドブック」購入のお薦め

連続投稿します。聖地旅行に行きたい人のみならず、聖書をもっと知りたいという人にぜひお薦めなのが次の本です。

「新聖書ハンドブック」(ヘンリー・H・ハーレイ著)

これは「聖書の歴史」を知ることのできる本です。聖書各巻の概要と共にその歴史の説明と考古学の発見が盛りだくさん盛り込まれています。その他、聖書編纂の歴史、キリスト教史も含まれており、文字通り「お手ごろ(“Hand”book)」です。チャック・スミス牧師も、水のバプテスマを受けた新しい信者には、この本をプレゼントしていたとのこと。私も聖書の学びの準備でしばしば開いています。

聖書地図購入の薦め

ずっと聖書通読の学びを礼拝の中で行っていて、興味深かったのは参加者の方々が机を欲していたことです。私が学校のような雰囲気を作りたくなかったので椅子だけを並べていたところ、机も出してきて、ついに学校みたいになってしまいました!それもそのはず、みなさん熱心にノートを取っているので、机があると非常に便利なのです。

そしてこの頃は、必死になって中サイズ以上の聖書についている地図を眺めながら御言葉を聞いている姿も見ます。それでついに、昨日の礼拝でおすすめしたのですが、「聖書地図」を購入するといいと話しました。ネットで調べる限り、お手ごろなのは次です。

バイブルアトラス―『聖書新共同訳』準拠聖書地図

一番おすすめできる本望は「マクミラン聖書歴史地図」(アハロニ/アヴィ=ヨナ著 原書房)というものです。アーノルド・フルクテンバウム博士がいつも薦めている聖書地図で、イスラエル留学時にアハロニ博士本人から教鞭を受けたとのこと。しかし邦訳が古本しかなく、金額もとてもはります(例:友愛書房で今現在9500円です)。原書はこちらです。(また、School of Ministry時代に教科書になったのは、NIV Atlas of the Bibleでこれも使用しています。)

初めから物語る歴史 - イスラエル その5

その4からの続き)

参照図書:
イスラエル近現代史:「イスラエル全史

イスラエル建国:「イスラエル建国物語」「イスラエル建国の歴史物語

独立戦争:「おお エルサレム!

六日戦争:”Six Days of War
英書しかないのが残念ですが、「エルサレムに朝日が昇る」という邦訳本があります。(注:2012年12月24日後記:なんと邦訳が今年の始めに出ていました!!!「第三次中東戦争全史」ぜひ、次の日本語の書評をお読みください。内容と概要がよく分かります。「日本経済新聞」「弁護士会の読書」)

ヨム・キプール戦争:「ヨムキプール戦争全史

アラブによる反イスラエル主義:「アラブはなぜユダヤを嫌うのか

最後に、Youtubeからのビデオを紹介しましょう。(シリーズなので、続きがあります。それを見るにはYoutubeのページを開いてみれば、続きが「関連動画」の中で見つけることができます。)

イスラエルの誕生(BBCドキュメンタリー)

イスラエル:国の誕生 パートⅠ(在米イスラエル元大使のナレーション)

50年戦争 イスラエルとアラブ(PBSドキュメンタリー)

(注:これは、NHK BSドキュメンタリーで放映されたようですのでそのビデオを入手できれば日本語で視聴できそうです。)

独立戦争(「イスラエル全史」の著者マーティン・ギルバートによる)

六日戦争(全史)

六日戦争(戦闘 History Channel)

六日戦争(戦線)

ヨム・キプール戦争

後記

今年、イスラエルがイランを先制攻撃だろうという米国防長官の発言がニュースになっています。事態は緊張していますが、これでイスラエル旅行を考えていたのを断念しないようにお願いします。私自身2010年にイランとイスラエルの間で戦争があるというニュースが流れても、旅行に行きました。実に、チャック・スミス牧師は1973年にイスラエル旅行を導いている最中にヨム・キプール戦争が勃発しました。それでも旅行は続けられたのです。

2010年の旅行の団長であるアーノルド・フルクテンバウム師は、東日本大震災による原発事故後、周囲からの反対があったにも関わらずセミナーの講師として来日しています。彼は世界中を旅行していながら、しばしばマスコミの情報と現地で起こっていることは異なっていて、前者は誇張しすぎることが多いということを話したそうです。主催者からの要請がない限り行く、と答えたそうです。私もその姿勢で準備を進めていきたいと思っています。現地旅行社から来るのは危険であるという連絡を受けないうちは、表面的な情勢の変化で計画を変えるつもりはありません。

初めから物語る歴史 - イスラエル その4

その3からの続き)

シオニズム運動の背後にある、福音的クリスチャン

話は少しずれますが、興味深いことに、宗教と化したキリスト教会の中で霊的復興が起こり、聖書を神の御言葉として信じる人々が熱心に世界宣教へ行きました。大英帝国の時代、その中にいるクリスチャンは世界に宣教師を送り出しただけでなく、ユダヤ人のパレスチナ帰還を聖書預言の通り起こるのだと信じる人々が出てきました。その英国が国際連盟からパレスチナを委任統治するようにされ、そして外務大臣で熱心なキリスト者であったバルフォア伯爵が、ユダヤ人のパレスチナ郷土を宣言した「バルフォア宣言」というものがあるのです。

興味深いことに、時代が少しずれて同じことを米国が行なったのですが、イスラエル建国の国連承認で活躍したのがトルーマンですが、彼の母が熱心なキリスト者であり、ユダヤ人に対する約束の地への帰還が自分の良心にあったため、国務省の反対を押し切っていち早く承認した、という経緯があります。けれども、今のオバマ大統領のように親イスラエル路線の根幹を揺るがすような発言を繰り返しているように、かつての英国も親ユダヤから反ユダヤへと変換し、1939年の「白書」ではユダヤ人移民の制限を設けました。その後の英国の没落はすばやかったですが、今の米国の没落も、聖書信仰に基づく霊的な力がなくなってきたことと無関係ではありません。

イシュマエルの子孫、アラブとの確執

近現代のイスラエルの歴史は、イスラムという宗教との確執だけではありません。ユダヤ人の親戚であるアラブ人との確執があります。先日、「今、モアブ人やアモン人は存在しているのですか?」という質問を受けました。どちらもヨルダン領にあった国ですが、「いません」と答えました。聖書時代の諸民族で残っているのは、イスラエル周辺地域ですとアラブ人です。そして、アラブ人の父祖はイシュマエルだと言われています。

主がイサクを約束の子とされましたが、アブラハムのもう一人の息子イシュマエルにも祝福の約束をされたことを思い出してください。「イシュマエルについては、あなたの言うことを聞き入れた。確かに、わたしは彼を祝福し、彼の子孫をふやし、非常に多く増し加えよう。彼は十二人の族長たちを生む。わたしは彼を大いなる国民としよう。 (創世記17:20)」けれども、イシュマエルは兄弟に敵対するようになるとも主は予告されました。「彼は野生のろばのような人となり、その手は、すべての人に逆らい、すべての人の手も、彼に逆らう。彼はすべての兄弟に敵対して住もう。(創世記16:12)」

事実、それが今、起こっているのです。アラブ人はユダヤ人との間だけでなく、自分たちの間でも争いが絶えません。映画「アラビアのロレンス」に出てくる部族間の争いは、ヨルダンのフセイン国王も「これは事実である」と言わしめる現実であり、反イスラエルで一致しているように見えるアラブ諸国は、一枚岩どころか、自らの利益の主張によって滅茶苦茶になっています。それが独立戦争の敗戦の大きな一因であったとも言えるでしょう。けれども、アラブ民族は広大な土地、そしてその中にある石油資源によって恵まれているのです。聖書時代から生き残っている民であり、確かに神は彼らを祝福されています。

したがって、ユダヤ人が約束の地に大量帰還している中で、アラブ人の中で民族意識が芽生え、それがアラブ民族運動と発展していきました。それが一連の中東戦争の背後にあります。

(注:しばしば、イスラエル・パレスチナ紛争の根っこに、「イギリスの二枚舌(あるいは三枚舌)外交」があると言われます。「バルフォア宣言」をユダヤ人に行なったのに対して、アラブ側には「フサイン=マクマホン協定」「サイクス・ピコ協定」を結んだのがいけないのだ、と言います。けれども、その地図を見ますと、バルフォア宣言で約束されたところとおおむね重なっているわけではなく、矛盾していません。)

四回の中東戦争

それで、イスラエルが独立宣言をした翌日に一斉に周辺アラブ国が攻め入ってきた独立戦争を第一回とし、シナイ作戦、六日戦争、ヨム・キプール(贖罪日)戦争と四度の中東戦争がありました。

これで重要なのは、独立戦争と六日戦争です。独立戦争はもちろん、イスラエルという国の確保という重要な意味合いがあり、そして六日戦争は「エルサレムの奪取」という大きな意味合いがあります。イエス様が、異邦人の時代が終わるまではエルサレムは荒らされたままになる、と言われましたが、そのエルサレムをイスラエル軍は、トランス・ヨルダン(当時のヨルダン)との戦いで攻め取ることができました。しかし、当時の指揮者である国防大臣モシェ・ダヤンが、ムスリム宗教局にすぐに神殿の丘の管轄を任せたことによって、厳密には異邦人の支配はまだ続いていると言えるでしょう。

そしてイスラエルはいつも戦争ばかりしていると思われがちですが、ヨム・キプール戦争後は、国家間の戦争はなくなりました。敵国エジプトがこの戦後処理を梃子にして、平和条約をイスラエルと結んだためであり、ヨルダンとも平和条約を結びました。したがって、今、イスラエル旅行をする時に、同時にエジプト領にあるシナイ山観光や、ヨルダン領にあるネボ山やペトラ観光を計画することもできるのです。聖書遺跡がたくさん残っているレバノンやシリアには、イスラエル出入国のスタンプ(そして、陸路のエジプトやヨルダンのスタンプも)がある時には、入国できないのです。彼らは「イスラエル」という国自体の存在を認めていないのが正式立場だからです。

そしてその後の紛争は、テロリスト組織との戦いになります。PLOはヨルダンにおいても「黒い九月」という内乱を起こしましたが、イスラエル軍によるレバノン侵攻を彼らのせいで招きました。けれどもラビン首相とアラファト議長が結んだオスロ合意により、PLOがパレスチナを代表する機関として認められ、大幅な自治権が与えられているのです。

テロリストにはPLOのような世俗組織と、イスラム原理主義の二種類があります。ガザ地区を実質支配しているハマスはムスリム同胞団の枝分かれであり、レバノンのシーア派ヒズボラもイスラム原理主義です。その背後には、1979年に起こったイランのイスラム革命の波及があることを忘れてはなりません。

これらイスラエル近現代史を少し理解すれば、単なる聖地旅行以上の、「今現在も神がこの地に心を留めてくださっている」という情熱をイスラエル旅行で感じ取ることができるでしょう。

その5に続く)