「中国モデル2.0」

 2年半前の記事ですが、非常に的確です、おそらくコロナ後の世界はこうなるのでは?と思えるものです。

視点:「中国モデル2.0」の衝撃、日本企業も進退判断を=呉軍華氏

 「中国モデル2.0」とは何か?それを知るためには、「中国モデル1.0」を知る必要があります。

この間、旧ソ連の崩壊や冷戦の終結などの大事件があった。中国共産党がソ連共産党の轍を踏まずに済んだのは、基本的には党の政治エリートと、資産家や経営者などの経済エリート、そしてインテリ層の間で、経済成長至上主義に利害の一致をみる同盟関係が成立していたからだ。この同盟の下では、一党独裁政治に楯突かない限り金儲けし放題で、実質的に中国社会の多元化は大きく進んだ。

 これが、改革開放の後の中国を知る人には、共通した肌感覚でしょう。そして、この中で、若者を中心にキリスト教会も急速に拡大しました。多元化が進んでいるので一定の自由がありながら、拝金主義がはびこる中で、人々の心に飢え渇きが起こり、キリストの福音が救いとなっている、ということです。これは今も続いています。ところが、です。

この大会で、習氏が「東西南北中、党が全てを指導する」という言葉を使い、大変驚いた。文化大革命の時によく使われていた表現で、共産党が政治経済と社会の全てを統制する、という意味だ。党があらゆる面で統制を強めるという宣言にほかならない。それを裏付けるかのように、2017年初あたりから中国の代表的な資産家が行方不明になったり拘束されたりしている。知識人への締め付けはもっと前に始まっており、かつて「モデル1.0」を支えたエリート同盟は実質的に解体されている。

 ある兄弟が、「文化大革命2.0」と言っていますが、まさにこれ、です。この記事にはありませんが、ここに「教会への締め付け」があることは、言うまでもありません。

 そして個人的には言い得て妙なのは、トランプ米政権が対中姿勢を硬化させていますが、しかしながら、融和、協調姿勢を見せたりと、結局「冷戦」ではなく、「冷和」ではないか?ということ。なるほど、です。

 最後の結論は、まさしく現実だと思います。

今後も、例えば西側の民主主義がもう一度生命力を見せることがあれば、中国の軌道修正は十分に考えられる。逆に西側が衰退の道をたどれば、中国は自信を深めるだけだろう。

 コロナによって、私は西側諸国はズタズタになったと思います。むしろ、中国モデルを彼らのほうから願っているかのような動きを見せています。

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