六千人の命のビザ

これは、外交官杉原千畝氏の妻、幸子夫人が著した本です。

「六千人の命のビザ」(大正出版)

この本の内容については、いろいろな人がネットで紹介し説明しています(一つ例を挙げるとこちら)。なので内容は割愛しますが、自分がここから興味を持ったこと、教えられたことを書いてみます。
sugihara
1. 彼の外交官として働きに感銘を受けました。このような有能な外交官が日本の国のために奔走していたのか、と感心しました。今でも似たような働きをしておられる外交官がいると察します。(私が感銘を受けた元外交官による本では、砂川昌順氏による「極秘指令~金賢姫拘束の真相」があります。またあの有名な佐藤優氏もいますね、彼は特に自分の親イスラエル的な立場から逮捕されています。)

2. 世における自分の働きも優れているが、神から与えられた心の良心に対して彼はさらに忠実でした。(聖書ではダニエルが私たちの模範です。)それが、彼を延べ六千人に至るユダヤ人の救出に至らせました。

3. この書では、ビザ発行後のエピソードを、外交官夫人ならではの視点で描かれています。その中で彼女が、敗走しているドイツ軍と行動を共にし戦闘に巻き込まれた時、自分の体に覆いかぶさった若い将校が気がついたら死んでいたという話には感動しました。彼女はその後、シベリア経由で帰国する時、すけべ心を出す日本兵捕虜と少し対比させながら、欧米にある紳士精神を浮かび上がらせています。

4. そしてこの本で一番驚いたのは、実は千畝さんが行なわれた偉業(本人も「ごく当たり前のことをしたまでだ」という立場であったように)よりも、救出されたユダヤ人の執拗さです。杉原氏は戦後、外務省免職。その後職を転々とし、日本の商社のモスクワ事務所で働いていた時、ユダヤ人たちは彼を突き止めます。そして彼をイスラエルに迎え、イスラエルの最高栄誉賞である「諸国民の中の正義の人」に選びます。

救った本人は「ああ、こんなことがあったな。」という昔の記憶として覚えているだけだったのに、彼に大きな栄誉を与えるべく動き回る姿は、あの、神がアブラハムに語られた「あなたを祝福する者は祝福され」の実現に他なりません。本人たちがこれを意識しているようには思えないので、やはり神がご自分の選びの民として、彼らに神のDNAを与えられていることには間違いありません。

ちなみに、ドラマにもなったようです。(Venohで視聴可