「美味しんぼの鼻血」から学ぶ教訓

私たちの教会は、創世記から順番に学ぶ聖書通読による説教で礼拝を捧げています。今はヨブ記です。ある意味、教会こぞって、私たちの生きていることについて深く考えているのではないかと思います。

「矛盾」にある真理

考えさせられていることの一つは、自分の知識と現実の乖離です。現実は私たちが考えているように単純ではないということです。私たちは物事を自分の理解、把握の中に入れたいので、それに収まり切れない現実に原因を見出そうとし、責め立てていきます。しかし現実、いや神の真実自体が、人間には”矛盾”している真理を孕んでいることを知る必要があります。

美味しんぼの「鼻血」最近の時事問題で、「美味しんぼの鼻血」がありましたね。放射能によって鼻血が出てきたと描いた漫画美味しんぼについて、福島県当地から風評被害として抗議があっただけでなく、津波で被災した県からの廃棄物処理についても健康被害を受けたとする記述もあったために、大阪市からも抗議があり、ついには政府(環境大臣)までが苦情を述べ、公式の見解を環境省のホームページにも載せる、というところまで発展しました。そして、美味しんぼはビックコミックスピリッツから休載ということになりました。

この件について、次の記事が私を激しく頷かせました。私はこれまで、マスコミ全般に対して批判的でありましたが、マスコミの中にいる方々が通っていることを想像しながら書いた記事であり、これまでの姿勢を少し反省しました。ここ数年でマスコミによる報道がセンセーショナルにしてしまっているのは、私たち読者たちの読解力不足が一因であることを教えています。 続きを読む 「美味しんぼの鼻血」から学ぶ教訓