「パレスチナ人クリスチャン」の異論と希望の証し

前投稿「「平和活動」対「キリストの平和」」の続きです。

「不条理」の中で「平和と希望」を保つ兄弟

こちらに、今、実際に西岸に住んでいる、生のパレスチナ人の兄弟のフェイスブックがあります。

6年前にガザから西岸に移り住みました。ガザでは、クリスチャンということで圧迫を受けていました。そして、イスラエルを憎む教育を受けていましたが、今は思いを改めています。けれども、西岸は大きな刑務所のようであり、移動の自由が分離壁や、検問所によって制限されています。エルサレムに行く一日許可を得て、学校に行くための許可証を得ようとしていますが、面談について音沙汰がなし。さらに、最新の投稿ではイスラエル軍から、「あなたはガザから来たので西岸においては違法だから、自治政府からの許可を得なさい。」と言われたそうです。もう複雑で滅茶苦茶ですね。ちなみに、この兄弟のためにイスラエルにいる、ユダヤ人信者やクリスチャンが祈ってあげています。 続きを読む

「平和活動」対「キリストの平和」

この頃、「平和」についての話題の記事が多くなっていますが、このことは、キリスト者に関わるいろいろな平和や和解の働きに関わっているので、強く考えさせられています。次の言葉の紹介から始めましょう。

多くの人が平和活動に対して強く躊躇する理由の一つは、平和活動家自身が求めている平和を、その人たちの中に見出せないことにあるのです。しばしば目に映るものは、恐れと怒りを抱く人が、自分たちの抵抗の緊急性を他人に説得しようとする姿だけです。悲劇なのは平和活動家がもたらそうとしている平和よりも、戦いを挑んでいる悪魔の姿しか見えないことです」(「平和への道」(ヘンリ・ナウエン著)92ページ

次のビデオは、パレスチナの町ベイト・ジャラという所で、分離フェンスに反対している、クリスチャンのグループが撮ったものです。

Non-Violent Resistance met with Lethal Force in Beit Jala from Stephen Sizer on Vimeo.

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「親パレスチナ」の人に言いたい事

「パレスチナがイスラエルに”占領”されている」「ユダヤ人国家としてパレスチナ人を”隔離”し、”民族浄化”を目論んでいる。」「パレスチナ人は”分離壁”によって、移動の自由も奪われ、経済的にも”搾取”されている。」「イスラエル軍と入植者の”暴力”に苦しめられている。」

このような話を聞いて、「反イスラエル」「反シオニズム」という「反感」、酷くなると「敵愾心」になりこそすれ、パレスチナを愛し、親しむという思いは出てくるのでしょうか?「親パレスチナ」ならば、イスラエルを抜きにしても、なおのこと親しみと愛着を感じる、パレスチナの良さ、その誇るべきことを伝えるべきなのではないでしょうか?そして、そのような誇りを伝えることが、「平和」へ手助けになるのではないかと、という疑問を抱いています。

私自身の”親”パレスチナ旅行記をここにご紹介します。

ヘブロン旅行記

ラマラ・ナブルス旅行記

ベツレヘム旅行記

エリコ旅行記

ここでの経験から私は二つ、自分の”親”パレスチナの立場を紹介します。 続きを読む

イスラエルがアパルトヘイト国家??

イスラエル国家は、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)国家と類似しているというプロパガンダがあります。一度、グーグルで「イスラエル アパルトヘイト」と検索してみるとよいでしょう。以下は社会的実験をしてみたビデオです。「白人だけ」「黒人お断り」という標識と同じように、テルアビブの通りや海岸で、「ユダヤ人だけ」という標識を掲げてみたら、イスラエル人がどう反応するかを見ています。

なぜ、私がここでこのような記事を投稿しているかと言いますと、イスラエルに行って実際に見て、そのような宣伝があまりにも馬鹿げていることを知っているからです。アラブ人やムスリムが街の通りを歩いている姿はあまりにも多すぎて、人々は気にも止めません。黒装束のユダヤ教徒とヒジャブを被ったムスリム女性がすれちがったり、電車ではムスリム女性とイスラエル兵士が同じ椅子で隣に座り、それぞれがスマホを眺めていたりしているので、「あまりにも溶け込み過ぎ、よく共存できているな?」と私のほうが、人々を隔離している自分の心を恥じるほどです。 続きを読む

入植地にある平和と共存

以下のビデオを何度も見て、涙しました。

これは、「ソーダストリーム」という会社で、イスラエルのネゲブに工場を持つその姿を表しています。ユダヤ人、イスラエル系アラブ人、そしてパレスチナ人が共に働いている姿、なんか夢の中にいるような風景です。

この会社は、かつてヨルダン川西岸地区内に工場を持っていたため、世界のBDS(イスラエル製品ボイコット運動)の攻撃を受け注目を浴びた所です。「入植地」「イスラエルの会社」ということで、搾取の象徴であると断罪していましたが、自治区の経済はずたずたで失業率が高く、現地パレスチナ人の大きな働き口は入植地におけるものなのだ、ということは現地では常識となっています。しかも、イスラエル国における労働規定がありますから、イスラエル領地内の賃金や福利厚生を平等に提供しなければならないので、相対的に、パレスチナ人としては賃金も、労働条件もはるかに良い環境で働くことになります。 続きを読む

クリスチャン・シオニズムに対する誤解

三月初めに、以下の会議の内容をオンラインで見ました。

Christ at the Checkpoint Conference 4

パレスチナ自治区における、福音派の聖書学校「ベツレヘム聖書大学」と関連の深い、パレスチナ人クリスチャンの主催の会議です。彼らの立場からのイスラエルとパレスチナの問題、そしてクリスチャンとしてのイニシアチブを提起している会議です。この会議、特に今回のは、クリスチャン・シオニストと呼ばれる人々から多くの批判を受けました。

その中で深い懸念を持っていたユダヤ人信者の神学者、伝道者である、ミカエル・ブラウン氏が、その主催者の一人、ムンター・アイザック氏にラジオ番組にて、率直に意見を交わしています。

Dr. Brown Interacts with a Palestinian Christian and Sets the Record Straight about Saul Becoming Paul

DrMLBrown

ミカエル・ブラウン博士

以下はフェイスブックで書いた投稿です。

ユダヤ人信者が、パレスチナ人の福音派の指導者と、先日行なわれた「検問所におけるキリスト」会議について、率直な意見を交わしています。

私は、このカンファレンスの内容には正直、非常に当惑しました。ミカエル・ブラウン博士は、明確に相手のムンター・アイザック博士に質問をしたことによって、またアイザックさんも冷静に返答していることによって、互いの違いがはっきりしたと思います。意見ははっきり違いながら、キリストにある兄弟であることを確認する、非常に大人の会話でした。

ムンター・アイザック博士

ムンター・アイザック博士

パレスチナ人クリスチャンの提起している、「クリスチャンのシオニズム」すなわち、神のユダヤ人に対する選びが今も有効であるという立場への疑問は、日本の教会の多くも共有しているのではないかと思います。

①ユダヤ人が土地に戻ってくる、国を建てるという預言について、パレスチナ人のクリスチャンは「それでは、ずっとそこに住んでいた私たちはどこに住めばよいのか。出ていけということか。」という問題について。 続きを読む

キリストの御国とカリフ制

ぜひじっくりと観て、それからご紹介したい三つの記事があります。先に紹介した「第三の標的」の著者である、ジョエル・ローゼンバーグ氏によるものです。(ちなみに、当ブログで「ジョエル・ローゼンバーグ」を検索にかけると、彼がこれまでどのようなことを話し、行なってきたかフォローできます。)

後で、特に②と③は情報を追加していきます。なので、またこちらのブログに後でいらして、続きを読んでください。:)

① 黙示的イスラム教の終末論と聖書的終末論の違いは何か?

What’s the difference between Apocalyptic Islamic eschatology & Biblical eschatology?

ジョエル・ローゼンバーグ氏は、まず、「イスラム過激主義(Radical Islam)」の範疇をさえ越えてしまっている、「イスラム黙示主義(Apocaplytic Islam)」の脅威について述べています。シーア派においてはイラン、スンニ派においてはイスラム国が顕著です。彼らの考える神の国の到来を早めるために、不信者を文字通り滅亡させることを目的としています。アルカイダやハマスなどの過激主義は、攻撃はしこそすれ全て滅ぼすことまでは考えていません。

そこで、「終末論」そのものについてですが、これは聖書が強調している神のご計画の完成であります。では、新旧約聖書の持っている終末論は何か?これについて詳しく教えてくれています。 続きを読む

邦訳「第三の標的」!

去年、ご紹介した本「The Third Target(第三の標的)」が、なんと日本語に翻訳されました!これは絶対に、みなさん注文してください。一年前のですが、まだ現在進行中のイスラム国とヨルダンの関係を読むことができます。
theThirdTarget
第三の標的
著 : ジョエル・C・ローゼンバーグ
定価 : 1,000円(+税)

ちなみにたった今、その続編であるThe First Hostage(第一の人質)がちょっと前に出版されて早速Amazon.co.jpで注文して、到着するのを待っている最中です。

サイード・アベディニ牧師の釈放

昨日、そして現在進行中で、すばらしい知らせが入りました。イランと米国の二重国籍を持っている、サイード・アベディニ牧師が三年前に、キリスト教徒への支援活動などを理由に拘束された米国人のサイード・アベディニ牧師に、禁錮八年の刑を言い渡たされ収監中でした。しかし、米国とイランの収容者交換の中で、四人の米国人が釈放され、その中にサイードさんが含まれていました。

イラン、米国籍のキリスト教牧師に禁錮8年(2013年の記事)

イラン人7人に恩赦、米国人4人釈放と引き換え 米政府(昨日の記事)

サイードさんのために、全米のキリスト教会が熱心な祈りを捧げてきました。(ウェブサイト)奥様のナグメさんは、カリフォルニアで救われ、アイダホ州にあるカルバリーチャペル・ボイシでご両親も救われた方で、カルバリーチャペルの中では有名人としてよりも、同じ家族として心に留め、祈っていた人が多いと思います。

カルバリーチャペル・コスタメサでのインタビュー(2年前)

Naghmeh Abedini from Calvary Chapel on Vimeo.

彼女は生まれはイランで、育ちがアメリカです。米同時多発テロの後にカルバリーチャペルから遣わされイランに行った時に、サイードさんに出会いました。元ムスリムで、イランの地下教会で大きく用いられていた人でした。危険が増したのでイランを去り2005年にアメリカに戻り、彼も米国籍を得ました。そしてカルバリーチャペルで奉仕をしていました。 続きを読む

「愛の軍隊」

今日は、いつもと違い、礼拝の後、午後に上野公園で伝道をしました。

愛のうちに歩みなさい
(教会の兄弟のブログ、今日の一日の恵みの報告です。)
Nasrani Shirt
その中で、今日はNasraniのTシャツを着ている姉妹がいて、私が「ムスリムの人が目に留めるかもしれません。」と言ったら、他の人が、「首を切られないようにね。」と冗談を言っていました。私がブログ等でイスラム国のことばかり話しているから、ちょっと反省。(笑)ネットで、とても懇意にしていただいている、ムスリム伝道に従事している兄弟から、ムスリムの人々のことをたくさん学んでいます。多くの人が、無神論ではなく神を信じている人を根本的に信頼、尊重しているということであり、議論の中で喧嘩のようになっても、基本的にその対話を楽しんでいる、と教えてくださいました。むしろ、世俗的な人たちよりも純粋で、イエス様の話を聞いてくれると聞いています。

という前置きで、改めてとても感動的な映像を紹介します。イスラム国の戦闘員に向かって語りかける伝道になっています。題名は、「十字架の民からの手紙、誰が敢えてISISを愛するのか?」です。(映像があまりにもきれいなので、右下の全画面に拡大するボタンを押してご覧になると迫力があります。)

【粗い日本語訳】

The world is talking about you.
Your apocalyptic dreams and spectacular sins
Are now awakening the Middle East.
In your holy war, come to holy ground.
Come, children of Abraham, come.
The people of the cross gather at your gates with a message:
世界は貴方のことを話している、
あなたの終末の夢と著しい罪は
今、中東の目を覚ましています。
あなたの聖戦で、聖なる地においでなさい。
来なさい、アブラハムの子らよ、来なさい。
十字架の民があなたの門口で、宣託を携え集まっています。 続きを読む