もはや敵ではなくなったアラブ

今回のガザ戦をきっかけに、とてつもない預言的絵図が浮かび上がってきました。

1.国際社会の反イスラエル・反ユダヤ

わたしはエルサレムを、その回りのすべての国々の民を、よろめかす杯とする。(ゼカリヤ12:2)」

イスラエルが国際社会によって、これまで以上に非難されました。ヨーロッパではあからさまな反ユダヤのデモが繰り広げられ、ナチスの時代を彷彿とさせます。 

2.キリスト者の大迫害

わたしのために、みなの者に憎まれます。(ルカ21:17)」

ガザ戦は、ハマスというイスラム原理主義過激派の仕掛けた戦争ですが、中東、アフリカ、アジアにイスラム過激派によるキリスト者への大迫害が展開しています。ISISによって文字通り、キリスト者が血を流し、預言が成就しています。

3.アラブ諸国との敵対関係の終焉

これは、私にとって最も驚きでありました。イスラム過激派の存在によって、イスラエルと周辺アラブ諸国の利害が一致したのです。

Saudi Arabian Newspaper: “There Is No Longer an Arab-Israeli Conflict” (サウジアラビア新聞「アラブ・イスラエル紛争はもはやない」)

イスラエルの建国から始まった中東戦争は、合計四回ありました。最後のは1973年のヨム・キプール戦争ですが、それ以来、アラブ諸国とは通常兵器による国と国の戦争は終わったのです。そして、パレスチナとの連帯によるアラブ連盟のイスラエルへの敵性行為は次第に薄くなり、ついに今回のガザ戦で無きものとなってしまいました。 続きを読む

キリスト者の迫害と急増

ガザ戦争は収束に向かわず、ハマスが休戦を拒否、消耗戦に持ち込もうとしています。そして、イスラエルに対する不均衡な非難がマスコミを占有しているなか、アラブ連盟は沈黙によって、イスラエルの軍事行動を支持していたことをお話ししていました。しかし、人権を軽視している、民主化していないアラブ諸国でさえ、イスラム過激派のおぞましい残虐な行為が自分たちの庭で起こっているので、ハマスどころではない、いやハマスこそが問題の一端を担っているという見方をしていました。

キリスト者の流す血

今、シリアでは戦争の死者が十七万人を超えました。そしてシリアとイラク北部ではIS(イスラム国)が、おぞましい残虐行為を行っています。初代教会から連綿と続いてきたキリスト教徒共同体が完全に破壊されました。イスラムに改宗するか、人頭税を払うか、もしくは死ぬかという選択肢を与えられ、かつてアッシリヤのニネベであった、イラク第二の都市モスルでキリスト教徒は皆無となりました。

<イラク>「イスラム国」によるキリスト教徒への迫害深刻化

そして他のキリスト教徒の町にISが次々に襲い、「組織的虐殺」と行っています。文字通り子供を含めて「首切り」をさせられています。それを串刺しにして、公園にさらしにされている頭もあります。女は強姦、男は吊るしにされています。 続きを読む

親イスラエルの聖書的根拠

前記事からの続き

近現代イスラエルの聖書的位置について論じましたが、彼らを支持する聖書的根拠をこれからご紹介したいと思います。

思いを超える神の取り計らい

イスラエルの救いというのが、ローマ9‐11章の中で論じられているのを思い出してください。そこにあるのは、私たちの思いを超えたところにある神の主権と選び、その背後にある神の憐れみを取り扱っているのを思い出してください。「神がパロの心をかたくなにする」という難しい話題を取り扱っている箇所です。近現代のイスラエルは、神がご自分の計画を完成される、その前段階の狭間にいるため、その捉えどころのない姿に人々は悶々とします。

ヨブ記が、今のイスラエルを体現していると言ってよいでしょう。つまり、自分には全く気づかないところで、神の取り計らいが進行しており、そのためにヨブの友人三人は、彼が恐ろしい罪を犯したといって責めました。もちろんイスラエルが、ヨブのように正しいと言っているのではありません。前記事に書いたように、彼らは不信仰のままで、霊的に新生していません。ですから他の人間と同じように、間違いもします。しかし、彼らのしていることが、今、受けている非難に値すると言ったら大間違いです。次元の全く違う非難を彼らは受けています。

反イスラエルから、反ユダヤへ

イスラエルに向けられる非難の根拠を問いつめていけば、「あなたたちは、その土地から出ていかなければいけない。その国をあきらめなさい。」となっていきます。事実、アメリカでは政府の中でも有名だった熟練ジャーナリストが、そうした発言をして職を辞さなければならなくなりました。キリスト教関係者であっても、「あなたたちは要らないよ。」に類似した恐ろしい言葉が口から出てくるや知れません。

イスラエルに反対する声を挙げるなら、同時に反ユダヤ主義に強烈に反対する姿勢を見せなければ、事実、反ユダヤになります。黒人の公民権運動の指導者キング牧師は、「反イスラエルとは、反ユダヤのことだ。」と、反イスラエル主義を非難していました。この論理がヨーロッパで起こった反ユダヤ主義の歴史であり、今回のも、反ユダヤ運動がガザ戦争反対のデモ中でヨーロッパ中の街中で巻き起こり、キリスト教にも潜在的にそうした論理を依然として内包しているのです。 続きを読む

現代イスラエルの聖書的位置

今回のガザ戦争において、キリスト教関係者から批判の声、そして親イスラエルのクリスチャンに対する批判の声を聞きました。このような人々の中にも、温度差がありますが、福音的な信仰を持っている代表的な人物を取り上げ、そこから、私の説明を提示したいと思います。

批判者:「不信仰のユダヤ人には相続の権利はない」

ジョン・パイパー(John Piper)という人です。彼は改革神学を持っている人です。彼は福音宣教に対して情熱を持った人で、聖書信仰を持っています。しかし改革神学の中では、イスラエルの地位はあくまでも「霊的イスラエル=教会」となっております。いわゆる「置換神学」です。そうした背景から彼の聖書的見解を読んでみたいと思います。

Israel, Gaza, ‘Divine Right,’ and John Piper
(イスラエル、ガザ、「神からの権利」、そしてジョン・パイパー)

1.神は、世界の諸民族から、ご自分の所有としてイスラエルを選ばれた。

2.土地は、アブラハムとその子孫に約束された、永遠の相続の一部である。

3.アブラハムへの約束は、土地の約束も含めて、真の、霊的なイスラエルによって、永遠の賜物として受け継がれる。不従順の、不信仰のイスラエルに対してではない。

4.イエスは、ユダヤ人のメシヤとして世に来られ、ご自分の民はこの方を拒み、神との契約を破った。

5.したがって、イスラエル世俗国家は、(約束の)地に対して、今、神からの権利を持っていない。しかし、今の神からの権利に基づくのではなく、国際的な正義の原則、憐れみ、実効性に基づいて、平和的な居住を求めるべきである。

6.ユダヤ人のメシヤであるイエス・キリストへの信仰によって、異邦人は土地の約束も含めて、アブラハムの約束の相続者となる。

7.キリストの民のこの相続は、キリストの再臨し、御国を立てられる時に起こるのであり、その前ではない。それまでは、私たちキリスト者は私たちの相続に対して武器を取ってはならない。しかし、できうる限り多くの人に、自分の相続を分かち合うべく、自分の命を捨てていかねばならない。 続きを読む

停戦中だから見えてくる報道

今回は、イスラエルの防御境界作戦に関連する記事をたくさん書いています。この理由は、日本語で、ささやかながらでもサイバー上でマスコミには見えてこない、この戦争の記録を残しておきたいからです。イスラエルの戦争はマスコミ戦争とも言われており、過激派はゲリラ戦や宣伝戦によって戦ってきているからです。

過激派が現地外国特派員を利用し世界に発信させ、それからアメリカを始めとする政府の判断にも影響を与えます。そして、国際世論にも強い影響を与えることができ、その出来上がったものが私たちのお茶の間に入るのです。ですからテレビ視聴者や新聞記事の読者もある意味でこの戦争の当事者、と言うこともできるのです。

今、エジプトの仲介で72時間の停戦が行われています。その静けさから見えてくる事実を、外国特派員が報道し始めています。まずは「フランス24」から。

ロケット砲が、外国人特派員の多く泊まるホテルの隣にあります。そして、子供がロケット砲を撫でている映像も見られます!民間人の密集住居地からの発射した証拠です。それから、国連の旗がたなびく建物の隣に、ロケット砲があります。分かりますね、ここにイスラエル軍が、1)外国特派員たちの殺害、2)この小さな子供たちの殺害、3)国連施設の破壊、をするように仕向けるのです。あるいは、イスラエル軍が自制することによって自分たちが守られるようにするためです!(おい、逆だろう!) 続きを読む

間もなく終わる宣伝戦、そして・・

終戦の兆し

ネタニヤフ首相が、勇気ある決断をしました。最後の停戦のテーブルには付かず、一方的に地上軍を南の国境の町ラファを除いて撤退させています。いくつかの理由が考えられますが、

  1. トンネル破壊がほぼ全て終わったこと。
  2. ハマスの数々の停戦違反。
  3. イスラエル兵士の死。
  4. 泥沼化に引きずり込まれないこと。

最後の、停戦においてイスラエルの兵士の死、拉致の疑いによって、「停戦」という言葉が逆に胡散臭くて怪しくなってきた今、ハマスの根絶ができなくとも、今は引き際だと判断したのだと思います。(もっぱら、ハマスの指導者はカタールやトルコにいてさらなる資金集めをしていますから、根絶は難しいのです。)

今だにマスコミは、イスラエル軍が無辜の市民を殺戮していることを話しています。イスラエル国防軍のサイトのみならず、現場の外国特派員が、自分の目の前でイスラエル向けのロケットが発射されている現場に出くわしています。ハマスの宣伝戦のメッキが剥がれてきました。

フィンランドの放送局

イスラエル軍が砲撃してきたとして、強く非難してきた病院です。 続きを読む

パレスチナを愛する親イスラエル

FBのコメントで先週末掲載した投稿をこちらにもご紹介します。(実は、ちょっと悩んで、取り下げようかな?と思ったのですが、瞬く間に、いいね!がたくさんついてしまいました。)

イスラエルを愛することが、なぜかパレスチナを憎むことのように言われる。なぜだ?イスラエルを選ばれ、ユダヤ人を約束の地に導きられたのは、私たちの主イエス・キリストの神だ。だから、私は親ユダヤであり、親イスラエルだ。

そして神はすべての人を愛しておられる。アラブ・パレスチナ人を含めて愛しておられる。しかもアラブ人は、アブラハムの祝福を受けたイシュマエル人の末裔だ。愛さないではいられない。

両者が人間の世界では正反対の立場に置かれている。戦争によって、また政治的に対立する立場にある。だから何なのだ?私はイスラエル支持の発言をするし、パレスチナ人の苦しみへの共感も口にする。そこに矛盾はない。あるとしたら、それは人間の頭で考えているからだ。主の御言葉の中に自分を置けば、どちらも簡単にできる。

パレスチナ人クリスチャンは、イスラエルを憎んでいない。イスラエルを滅ぼそうなど考えていない。苦しいが、しかしイスラエルに反対するという選択肢はない。彼らも、主のくびきを負った人々だからだ。

同じように、イスラエルのユダヤ人信者は、パレスチナ人を憎んでいない。むしろ、自分たちにロケットを三千発以上打ってきた、そのガザ全体が滅びずに救われるよう執り成しの祈りを捧げている!そして、パレスチナ人クリスチャンと交わりを持っている。イスラエルを愛し、同胞の民を愛しながら、なお敵性民族を愛することは、全く矛盾しないのだ。

これは、アメリカに対しても、中国に対しても、イランに対しても、そう、北朝鮮に対しても抱かなければいけない思いだ。どの国も神の呪いを受けるに値しない、アブラハムの執り成しの祈りと同じ祈りがささげられている、神の憐れみの対象だ。

私は北朝鮮の国を、馬鹿にしたように、話の中で、しかもクリスチャンの中で呼ぶのを忌み嫌う。その人は北朝鮮のクリスチャンにあったことがるのか?脱北した兄弟姉妹も、そんな使われ方をしたら嫌な思いをすることを知らないのか。

アメリカ人クリスチャンを、宗教右派などとレッテルを貼り、こけにしたり、嫌悪感を露わにして、彼らがどう思っているのか知っているのか?閉鎖された”日本”キリスト教の壁をとっとと取り壊してもらいたい。平和なるキリストは、すでに隔ての壁を取り壊されたのだから。

私の考えるガザ戦争

いつか、ガザ地区だけでなく、パレスチナ自治区全体、そしてエジプトとヨルダン、シリア、レバノンにも、安全に自由に訪問し、現地の人たちと交流できることを夢見て、以下の文章をフェイスブックに書きました。

Arab Leaders, Viewing Hamas as Worse Than Israel, Stay Silent
(アラブの指導者は、ハマスをイスラエルよりも悪いと見、沈黙を保つ)

イスラエルの軍事行動を、非難しているのは自由主義社会のマスコミだ。しかし、それは自分たちのレンズ、情報不足に拠る偏見に基づいている。いつもは、最も非難するはずのアラブ連盟が沈黙を保っていて、エジプトはハマスへの批判をあからさまにしている。

これは、これまで中東情勢を見てきている者にとっては、驚くべきことだ。彼らがイスラエル非難の先頭に立ってきた者たちである。なぜそうなったのか?彼らの多くの国々がアラブの春を経験したからだ。独裁制への反対運動であったはずのものが、イスラム原理主義過激集団の乗っ取りが起こった。ムルシ政権になってから、シナイ半島を中心に過激集団がはびこり一気に政情を悪くした。そこから過激派テロリストがイスラエルにも攻撃をしかけた。

そして、イスラエルに接する国境の町ターバで、韓国人クリスチャンの乗る、シナイ山帰りのバスを爆破したのもこれら過激派だ。 続きを読む

日本人の考える「平和」

ガザ戦争について興味深い会話をフェイスブックで見ることができました。ベツレヘムに、唯一の福音派の神学校があります。そこが出したガザ戦争における声明を、ある日本人が訳し投稿しておられます。それに対してアメリカ人でユダヤ系のクリスチャンが、日本にも宣教の働きで関わっておられるであろう方が、進言しておられる会話です。

ベツレヘムバイブルカレッジによる、ガザにおける現在の危機に関する声明
(2014年7月25日)

ベツレヘム・バイブルカレッジの方々の声明は、双方(ハマスとイスラエル軍)に暴力の行使を停止すべきであるという声を上げています。それに対して、その兄弟が次のようなことを書いておられます。

「残念ながら、神から離れて平和はありません。この地域に平和が来ることはありません、なぜならイスラエルの敵はこの小国を残滅させたいと願っているからです。第二次世界大戦にナチスが行ったあの憎しみを、彼らも抱いています。イスラエルの敵は周囲の国々も含めたくさんいます。私の曾祖父はロシア系ユダヤ人でした。ユダヤ人は何千年も、どこに住んでいても迫害されました。これは聖書が預言している通りです。

テロリストがあなたの国にロケットを打ちこんだら、同じように反応しますか?放っておいて、いなくなることを願うだけですか?話すのは簡単にできます。この戦争において助言したい人は、責任を持っていないし、犠牲もないし、結果に関与することもありません。話しているだけの人々が、ロケットが打ちこまれてくるイスラエルに住んでいるなら、あるいは自国に砲弾が撃ち込まれてくるなら、話の内容は変わってくるでしょう。」 続きを読む

想像力を働かせる

イスラエル政府は、今回の戦争でハマスとの蹴りをつけたいと思っており、戦いはさらに長引きそうです。一般の人々が抱いているこの戦争の見方は、「圧倒的な武力をもって攻めているイスラエル軍が、学校や病院を破壊し、無辜のガザ市民を殺傷している。」というものです。千人を超えた死者がいて、イスラエルの死傷者より圧倒的に多いことを見て、イスラエルの非道、あるいは仮に正当化できたとしても愚かな方法だというものでしょう。

ここでの問題は「想像力の欠如」であります。マスコミに映し出される映像や写真によって心象で判断している、何が起こっているかを深く考えていないという問題がありますが、最も大きい問題は「想像力の欠如」です。その中でも「現場の人たちの気持ち」をほんの少しも想像していません。本当に彼らのことを考えているのであれば、それが一番気になるはず。

日本と同じ民主主義の先進国

私は、イスラエルには四度行ったことがありますが、そこは、ある本の副題で「普通ではない国で普通に生きる人々」というものがありましたが、ぴったりです。こんなに普通ではない環境の中にある国ですが、人々の生活は先進国のそれとほとんど変わりません。つまり、日本人は彼らのことを共感するのは、それほど難しいことではないのです。 続きを読む