信教の自由がたとえなくとも

(フェイスブックの投稿から転載)

 「信教の自由(Religious Liberty)」について、ジョン・マッカーサー牧師が批判している発言について、多くの批判があるというニュースを読みました。私はむしろ、彼の真理に基づく発言に、その勇気と明白性に強い好感を覚えました。

Clip Of Pastor John MacArthur Had Critics Pouncing…Turns Out It Was Edited

神の民は常に少数派

 我々キリスト者は、信教の自由について、神に感謝すべきことだけれども、それに頼るべきではない、ということを知らないといけないと思っていました。聖書には、常に神の民は少数派です。イスラエルの民が、ヤコブの家族から始まり、エジプトでも奴隷となっていました。そこから救い出されましたが、多数派になったのは、ソロモンの治世の時だったでしょうか。しかし、そのまま世的になり、分裂します。 続きを読む 信教の自由がたとえなくとも

ワクチンは666の布石!? ~  終わりの日に生きるキリスト者とは?

 カルバリーチャペル国分寺の牧者、知主夫さんが、インターネット情報で悩んでいる、新しくクリスチャンになった人に答えています。

 アメリカの大統領選の不正選挙疑惑の時から反ワクチン情報まで、私も、こうした情報に距離を置きました。マスクやワクチンに関することも同じです。このことで、私のフェイスブックの友達関係も切ってきた方々が何人かいる、ということに気づいていました。

 同じように主イエスが地上に再び来られると信じ、同じように、その前に獣の国が来ると、聖書預言により信じていても、そのように信じている人々の中から、不正選挙疑惑や反ワクチンのことと、その終わりの日の生き方を説いていることに、強い違和感を抱いています。

 理由は、知主夫さんが明確に二つ答えています。 続きを読む ワクチンは666の布石!? ~  終わりの日に生きるキリスト者とは?

「大航海時代の日本人奴隷-増補新版」

 キリシタン史に詳しい方が、日本人奴隷についてこの本がいいと薦めているコメントを読んだので、図書館で借りて手にしました。

キリシタン史への私の興味

 これまでキリシタン史については、とても興味を持って触れてきました。戦国時代から江戸時代にかけての昔のことであっても、本当に今の宣教について、多くのことを知ることができます。そして迫害史も知ることができます。日本での最大の迫害であるし、世界の教会史においても際立っていると聞いたことがあります。

 しかし、時の為政者がキリシタンを迫害したのは、宣教師の派遣国が日本を宣教師を通して植民地化しようとしているという見方を多く耳にしました。これは、大航海時代以後、キリスト教宣教と、帝国主義的な国の思惑から決して無縁ではないという、とても難しい問題であると感じています。

宣教と奴隷制度の関わり

 中でも、秀吉が伴天連追放令を出したのは、ポルトガル人が日本人を奴隷貿易にしているということを知り、それに激怒していたからだという見方も読みました。果たして、歴史的事実はどうだったのか?というのが、私の大きな疑問であり関心事でした。

 それで出会ったのが本書です。そのまま真っ直ぐに、「大航海時代の日本人奴隷」の歴史を、第一史料から取り扱っています。そして、「増補新版」がとても大切です。「補章」として「イエズス会と奴隷貿易」が追加されており、まさしく、これが宣教師たちが奴隷貿易に関わっていたことに触れている内容だからです。 続きを読む 「大航海時代の日本人奴隷-増補新版」

「イスラム教再考 ― 18億人が信仰する世界宗教の実相」(飯山陽 著)

 イスラム思想研究者、飯山陽さん著による、今年3月に出版された本書を完読しました。彼女の本は、「イスラムの論理」「イスラム2.0」と読んでいて、その続きと言ってもよいのが、本書です。ぜひ、以前の書評記事をお読みください。

「イスラム教の論理」読後感想 & キリスト教とイスラム教

「イスラム2.0」(飯山陽 著)書評 - キリスト教との関連から

 彼女の問題意識、イスラム思想の研究者としての資質、論理の明晰さなど、私は長いこと共鳴している一人です。今回の著書は、私自身は興味のなかった、日本のイスラム学界や言論人に対する、身勝手な彼らの「イスラム」像と、実際のイスラムを比較対比です。

 そしてもう一つ、過激イスラムを結局擁護し、共闘しているポリコレや多文化主義が、世界共産主義と同じような、現代社会における世界的脅威であるという危機感を論じているところが、本書の新しい試みです。その被害が大きく出ているのは、西欧社会です。フランスのマクロン大統領が、イスラム主義との戦いを宣言したニュースは、私には新鮮でしたが、そのことも本書で取り扱われています。

飯山陽さんのイスラムの紹介は
イスラエルやキリスト教の世界宣教の専門家のそれと一致

 私は、イスラム教そのものを学問としても学んだことがありませんが、イスラエルへの関心と、キリスト教の世界宣教から、イスラム教の世界を意識してきました。 続きを読む 「イスラム教再考 ― 18億人が信仰する世界宗教の実相」(飯山陽 著)

「イスラム2.0」(飯山陽 著)書評 - キリスト教との関連から

イスラム思想研究者、飯山陽さんによる以下の著書を読みました。

「イスラム2.0
 SNSが変えた1400年の宗教観」

 いつもツイッターNoteでフォローしている方々の一人です。以前、「イスラム教の論理」(拙ブログの書評)を読み、ここまで分かってしまっていいのか?という驚きを持って読みました。第二弾として、さらに突っ込んだ、今のイスラム教の世界を説明してくださっています。前の書と並んで、一般の日本人だけでなく、私のようなキリスト者にも必須図書に入れても良いほどです。いくつかの点で、日本のキリスト者に読んでほしい、という思いがあります。

教会の宣教と多様性を妨げる同質文化

 一つは、日本にある同質を求める文化や考え方では、イスラム教徒と共生はできないという点です。こう言われています。「必要なのは「シンパシー(同情)」ではなく、「エンパシー(異なる価値観を持つ他者の感情に対する理解)」です。」(9頁) 続きを読む 「イスラム2.0」(飯山陽 著)書評 - キリスト教との関連から

キリスト教は、欧米のものではない

<キリスト教は、聖書的にも、世界的にも、欧米のものではない>
(7月18日にフェイスブックに投稿)

 キリスト教文化や文明と、実際のキリスト教の信仰とは、大きな開きがあります。日本では、どうしても「欧米のものを取り入れる」というものが、根底に人々の思いにあるので、それにともなう質問が大半です。なぜ、戦争をするのですか?とか、またプロテスタントとカトリックの違いは?とか。また、逆にアメリカの文化として受容するけれども、それ以上ではない場合が多いです。教会の英会話教室やゴスペル教室にはいくけれども、深入りはしないとか。

 けれども、聖書的には、その舞台は中東とその周辺です。「近東」とも言われますね。これは西欧を中心軸にした言い方ですけれども、あくまでも「東方」にあるとしています。文科省はいつしか、地理の教科書は「西アジア」に言い換えました。

 そして世界的には、戦後の趨勢として、圧倒的にアフリカ大陸です。また、アジア大陸も多数のキリスト者を有しています。お隣の国、韓国はキリスト者の多さは知られるようになっていますし、中国はアメリカのキリスト者よりも多くの信者がいるのではないか?とも言われるほどです。(最近の習近平体制での弾圧は、あまりにもキリスト者が多いことへの恐れから来ていると言われます。)迫害を受けながらも信者が爆発的に増えているイランなど、中東にも信仰を持つ人々が出て来ています。 続きを読む キリスト教は、欧米のものではない

コロナ流行中に広がる「世界の賛美」

 コロナ流行によって、互いに国々を行き来できなくなり、あたかも私たちが分断されたかのような痛く、辛い思いをしています。けれども、逆行するように、これまでなかったつながりも、できているかもしれません。

 昨日、イエス様が十字架に磔になっている時、その罪状書きが三つの言語で書かれていたことを指摘しました。

ヘブル語、ラテン語、ギリシア語に書かれていることがあります。これは、ローマのこの地域がいかに重層的になっているか、物語っています。まず、ユダヤ人の間ではヘブル語が使われていました。あるいは会話では、アラム語が使われていたと言われます。ユダヤ人の王として死なれたのですから、これは理解できますね。ラテン語は何でしょうか?ローマの公用言語です。公式には、ラテン語がローマの言語でした。しかし、一般の人々はローマ帝国においてギリシア語を使用していたのです。なぜ、ローマなのにギリシア語なのか?ローマ帝国の前は、長いことギリシア帝国が支配していました。その時に、ギリシアの文化や言語が深く浸透して、ローマに支配が移ってからも、人々はそのままギリシア語を使い続けたのです。

ここの意味しているところは、隅々まで、どの民族でも、どの言語でも、「ユダヤ人の王、ナザレ人イエス」が伝えられたということです。ヘブル語では、ユダヤ人の間で。ラテン語は、ローマ帝国の中で。そしてギリシア語は、その時代の全ての人々に対して、ということです。天において、教会がイエス様に向かって賛美しました。「黙5:9あなたは屠られて、すべての部族、言語、民族、国民の中から、あなたの血によって人々を神のために贖い」
ヨハネ19章後半「完了した御業」から)

 ほぼ単一民族、単一言語(注:厳密には少数民族がいます、北海道のアイヌと沖縄の琉球です)で長い歴史を持つ日本にいると、主がどうして、「すべての部族、言語、民族、国民」と強調されているか分からないかもしれません。けれども、天に教会が引き上げられたら、このような姿になっており、神の国でもこのような姿になっています。 続きを読む コロナ流行中に広がる「世界の賛美」

北朝鮮でのコロナ流行とキリスト者の慰め

殉教者の声(Voice of Martyrs)」という、迫害下のキリスト者を支援し、また福音宣教をしている団体がありますが、北朝鮮内にいる信者から、北朝鮮内の状況と、神の慰めを伝える手紙が掲載されていました。この方は、聖書の音声ファイルの入ったMP4プレーヤーで聖書を聴いていた人ですが、このような手紙を書いています。

「祈りながら、生ける希望を抱いています。国境地域よりも、平壌・新義州の地域に、伝染病が拡がり、非常に深刻な状態です。飢え死にするか、伝染病に罹り感染して死ぬか、どちらにしても絶望的な状態ですが、この方を知った今は、恐れが消え去りました。再び、感謝します。
       朝鮮・新義州から 2020年3月10日」

ニュースでは、完全に隠れている情報ですね。(ちなみに、北朝鮮の朝鮮語には、外来語がほとんど使われないので、コロナウィルスという用語ではなく、「伝染病」と書いています。)医療体制が著しく劣っているでしょうから、相当なものなのでしょう。しかし、それにも増して、”この方”を知っている兄弟(姉妹)は、恐れが過ぎ去りました!

英語で読みたい方はこちらでどうぞ↓
https://www.facebook.com/8thirty8/photos/a.129151213923506/1499537330218214/

中国地方政府役人のクリスチャンの証し

(3月18日にフェイスブックに掲載)

The Impact of the Coronavirus Outbreak on a Christian Official

これは、中国の地方政府の下級役人として働いていた方が、コロナ対策の最前線で働いていて、信仰が復興した証しです。母と祖母から信仰を受け継いでいたものの、霊的に眠ってしまっていた。何不自由ない生活だったが、心に虚しさを感じた、今、主に再献身して、仕えていかなければいけないという証しです。

「私は、旧約聖書があるからキリスト者なのです。」

ジョン・マッカーサー牧師が保守論客ベン・シャピロ氏の番組で福音を語る(47:22から)

ベン・シャピロという、アメリカでは政治保守派の若手の論客としてよく知られた人がいます。彼は、The Daily Wireの編集長をしています。彼のもう一つの側面は、ユダヤ教正統派ということです。保守論客でユダヤ教徒で有名なのは、Prager Universityデニス・プレーガー氏です(ある動画を日本語で紹紹介)。お二人にとても好感を持てるのは、米国が確かにユダヤ・キリスト教の伝統と価値観に基づいている国であるとして受け入れており、福音派教会に対して、一定の尊敬を持っていることです。

 しばしば、ユダヤ人たちの間に、過去のキリスト教の反ユダヤ主義の歴史があり、今も悲しいことに厳然として存在していますから、「イエス」や「キリスト教」の話をすれば、「あなたはそれを信じる自由があるが、ユダヤ人には関係がない」として抵抗します。しかし福音派の人たちは、「イエスを信じなくとも、あなたは神のかたちに造られた尊い、愛された存在ですよ」という深い確信を持っています。お二人はどちらもそのことを知っています。信じなかったら、あなたには価値がないかのように決してみなさないことを、お二人はご存知です。(関連ブログ記事続きを読む 「私は、旧約聖書があるからキリスト者なのです。」