イスラエルの執り成しのため、現実を直視する辛さ

(3月30日にフェイスブックに掲載)

私の信頼している、イスラエルとの架け橋になっているキリスト教団体や個人の一つが、「シオンとの架け橋」さんです。先週末、イスラエルのコロナ対策を、イスラエル現地からの報告と、神戸在住の石井田直二さんによる、聖書から「執り成す」ことについての学びを、疫病に関して語ってくださいました。

2月終わり頃から、コロナ対策を始めるイスラエルが進んでいる道に、応援する気持ちでいるものの、おかしいな?と感じる部分があり、ユダヤ民族にある、神の選びからくる気高さを感じられない部分がありました。ここ一か月ぐらいの間、FBでも、いろいろと批判的な投稿を書き続けてきたと思います。

けれども、僕は深く、聖書信仰からイスラエルを愛し、親イスラエルの人間だと思っていただけに、こんな自分でいいのか?と悩んでいました。

愛しているからこその問題直視

驚くことに、現地レポーターの方がその深く横たわっていた疑問を、まっすぐにそのまま語ってくださっていました。ご自身も否定的なことを説明するのは非常に躊躇していながらも、けれども、執り成すためには不都合なことも知らないといけないこと、愛しているからこそ直視しなければいけない現実を語っておられました。同じ思いであったのを知り、神から来ているものと分かり、安堵しました。 続きを読む イスラエルの執り成しのため、現実を直視する辛さ

危機対応随一のイスラエルと自然の力を知る日本

(3月26日にフェイスブックに掲載)

イスラエルで起こっていることを、長いことフォローしてきたつもりですが、近現代に建国されたこの国は、ホロコーストのトラウマによってできているとまで言われているほど、民族絶滅の危機からの救出使命を負っている運命共同体と言えます。まだ、死亡者が数名であっても、イタリアよりも厳しい鎖国・隔離対策を取り、ちょうど総選挙後の連立の動きも相まって、国会が機能していないという事態にまで至りました。

私個人にとってショックだったのは、シンベトが持っていた対テロの技術を感染者や隔離者の情報を追跡するために使っていることです。それは私にとっては、「敵からユダヤ人を守るための武器を、同じユダヤ人に向けた」というぐらいの衝撃でした。その判断は、主ご自身にお任せしていますが、ただならぬことが起こっていることだけは確かです。

疫病を敵と区別したダビデ

敵からの救いを、神の選びの民として種のように植えられているイスラエルは、けれども、疫病に敵としてみなして戦うことはできるのだろうか?と悩みます。疫病は天災の一つで、神の御手の中にありますが、敵は人間によるものです。

ダビデが、人口調査をする罪を犯した時に、預言者ガドに、三つのことの選択を迫られます。飢饉か、敵に追われるか、それとも疫病があるのがよいか?ダビデはこう言いました。「それは私には非常に辛いことです。主の手に陥らせてください。主のあわれみは深いからです。私は人の手には陥らないようにしてください。」(Ⅱサム24:14)ダビデは、疫病を人の手ではなく、主の手から来たもの、そしてそこには主の深い憐れみがあるのだとしたのです。

そこに、私がイスラエルの現在のコロナ対策で違和感を抱いている理由です。しかしながら、同時に、私の感想は当然、小さなもの、不完全なものです。明日になったらもしかしたら、この考えは、ころっと変わっているかもしれません。ずっと、政府関係者の方々、イスラエルの方々のために祈っています。 続きを読む 危機対応随一のイスラエルと自然の力を知る日本

コロナ、イスラエル、中国

(3月21日にフェイスブックに掲載)

イスラエル首相ネタニヤフ氏の率いるコロナ対応は、私のようなものが是非を問うことはできません。批判としてではなく、「イスラエルをしてをさえ、抗うことのできない大きな一つの流れ」として、読んでいただければと思います。

自分が、今のイスラエルの状況に対して抱いていた心配が、次々と起こってくるので、祈らされます。コロナによる緊急事態にいるイスラエルが、議長が審議を止めたことで、国民の生活に死活的な議論ができず、停止してしまったままになっています。

伝染病の歴史は、「グローバル化」と密接に関係

先月末、日韓からの入国が禁止された時、また次々とアジア系の人々にヘイトが拡がる知らせを受けた時、「これだけ水際対策をしても、必ずイスラエルにも、パレスチナにもコロナは来る。」と断言しました。

ウィルスがこれだけ拡散している理由は、中国中心のグローバル化が根底にあり、イスラエルは(パレスチナ自治区も)中国の影響をもろに、受けてきたからです。韓国人の観光客に感染が分かったとて、すでに中国からのウィルスは何らかの経路で入っているはずだから、どんなに努力しても、台湾のように中国政府自体の封鎖よりも早期に入国拒否をしなければ、ウィルスの流入は不可避でした。

参照ブログ:「聖書預言と新型肝炎」

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イスラエルに、パレスチナ人だけでなく中国からの労働者

(3月18日にフェイスブックに投稿)

パレスチナ人の労働者の受け入れ、これは、すばらしいこと。

イスラエルにとって、公衆衛生上、パレスチナ自治区も自国領のようにして守らなければ、自国を守れないので、緊密な連携をするのは、当然のこと。

しかし、経済においてもパレスチナ自治区を置き去りにすることはできません。パレスチナ人にとって、イスラエルは最も良い労働環境であり、イスラエルにとっても大切な労働者です。自治区に感染者が出てきた時にイスラエルは封鎖して、私の心は痛んでいました。

しかも、今回は長期出稼ぎで、宿泊代も会社が出して、それを全く利用されていないイスラエルの宿泊所にとっても利益になる。ちょっとした経済効果が望めます。

しかし、他の記事ではそれでも労働者不足を補うために、中国人1000人、ウクライナ人800人を迎える予定だということ。2週間の隔離を中国でもまたイスラエルに入って来てからもするようだが(つまり一か月近くも隔離)、イスラエルがいかに、観光客も労働者もインバウンドの国で、また中国頼みであることが分かるでしょう。

イスラエル感染者213人:さらに厳しい措置発令 2020.3.15

イタリアもそうだし、世界中いたるところがそうなのです、良い悪いは別にして、中国中心のグローバル化の中にそれぞれの国が組み込まれていて、交通の要衝である武漢発生のウィルスが、かくも全世界に拡散したのです。

日本も中国頼みはリスクが多いと悟り、少しずつ離れないといけないと思っているようですが(どこまで離れられるか知りませんが)、イスラエルにはその気配がないようです。コロナ対策はしているようですが、チャイナ・リスク対策はしていないようです。

WHO並びに国連の組織的疲弊

(3月16日にフェイスブックに掲載)

私は、今のコロナ情報について、WHOの情報は重要視しています。けれども、このことと別にして、国連の組織が「ある種の限界に達しているのではないかという懸念を抱く。抜本的に機構を再編成する時期が来ているのかもしれない。」というご意見には同感です。

WHOが中国寄りで、欧米には厳しいという、政治的な偏りがあるのではないか?という批判は多くありますが、それ以前に、組織内部で疲弊が来ているのではないか?と疑う時があります。既視感があります。

イスラエルとの関係で、顕著です。以前、~「国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)」のトップレベルの腐敗~とのことで、記事を書きました。(コメント欄に掲載)

それからユネスコが、神殿のユダヤ人のつながりを否決する決議も採択したことがあります。

コロナ、中東の強力軍隊をビビらせている!

(3月9日にフェイスブックに掲載)

最近、イスラエル発のニュースで、非常~~~~に興味深い記事がありました。

一つは、ハアレツ紙の指摘で、「新型コロナウィルスによって、中東全域が静かになった。」というものです。いつになっても紛争や対立、どこかで爆弾使ったりと、きな臭い地域ですが、「トルコ軍とシリア軍(ロシア軍)がイドリブの町を巡って争っている以外は、静寂としている。」というのです。戦いながら、コロナに感染したくなーい!と逃げているからです。

すげー、コロナのもたらす恐怖は、爆弾よりも強力だったとは!

もう一つは、エルサレム・ポスト紙で、今度は逆の見方で、「敵性勢力が一度も、イスラエルに対してできなかったことが、見事に起こっている。イスラエルの経済、社会機能が全面停止してしまったことだ。」これも、すごーい!ハマスやイスラム聖戦がロケット打っても、アイアンドームで打ち返し、ガザの拠点に反撃し、イランがドローン飛ばそうが、イスラエル空軍がすぐに反撃して、イスラエル領土は守られ、いつもと変わらぬ生活を営んでいるすごい国なのに、コロナは、どの爆撃、爆弾よりも、はるかに強力な恐れをもたらし、人々の活動を停止させてしまった、という皮肉。

そして、実は、「いつイランのコロナ・アウトブレイクが中東に拡散するか?」ということが心配でした。イランは、年頭のソレイマニ司令官の殺害で見えてきたように、テロリズムの中東全域輸出をやっていますから、コロナ感染者の戦士がシリアとかに移動して戦ったら、シリアの医療体制たぶん機能してないから、最悪ーっ!って思っていました。

そうしたら、なんと、こんなことが・・・。「ロシア軍とシリア軍の兵士たちが、イドリブを巡る戦いからなぜ逃避したのか、ようやく理解できた。イラン人兵士が、彼らと共に(シリア)反政府軍に対して戦うため派遣されたが、そのイラン兵の少なくとも40人がコロナウィルスに感染し、シリアの地で埋葬されたからそうだ。」とのこと!!!!!
https://twitter.com/BeholdIsrael/status/1236889361104453632

2月のビズテリアの勉強会で、「疫病は、世界のいろいろな制度や構造を根こそぎ変える」ということをお話ししました。例えば、中世のペストで、英国は、フランス語と英語の二つが使われていたけれども、ペストの流行でフランス語が廃れ、英語だけが生き延び、今に至っているとか。これからも、どんどん、コロナは、爆弾よりもすごいことをしてくれるでしょう。

※そういえば、聖書の預言で、エジプトに対する災いで、ペルシア軍が猫を、進軍する軍隊の前を走らせて、エジプト軍が逃走したという逸話がありますが(紀元前525年のペルシウム戦争)、エジプト人は猫が神さまとしてあがめていたからだそうで、コロナが中東の戦いを停止させたという話で、思い出しました。

聖書預言と新型肺炎

先日、2月20日に、ビズテリア・クラブの「激動の聖書情勢と聖書から読み解く」勉強会にて、参加者にお配りした資料です。

「聖書預言と新型肺炎」

疫病の歴史を見ると、その拡がりが当時の大国支配を通じて行われていること、ローマ時代の疫病の拡がりとその後のキリスト教の広がりの歴史と、キリスト教会が教会史の中で記録的に伸びている中国の、交通要衝の町、武漢で起こったことを重ね合わせました。また、疫病との戦いの最前線にいたキリスト教が、後にホスピスという制度を作り、それが病院になったことにも言及しています。

感染症の流行は、何も今、始まったことではありません。歴史の中で何度となく起こってきたことで、そこから教訓や知恵を多く学べると思います。

トランプ米政権による「世紀の取引、中東和平案」

 昨晩、トランプ政権の作成した、「世紀の取引(Deal of the Century)」の、初めの50頁ぐらいの骨子になる部分だけを、じっくり読んでみました。以前、マスコミから漏れ聞いた話と重なっていました。

Peace to Prosperity | The White House

「土地と平和の交換」から「現実的な二国家案」へ

   一言でいうならば、この骨子が言っているように「現実的な二民族・二国家」案です。イスラエルに対しては「安全保障」について、パレスチナに対しては「経済発展」について、的を射た議論をしています。

イスラエル人の心に埋め込まれた「防護壁」

 イスラエルは、建国時、労働党という左派政党が主流となって長いこと国の運営をしていました。途中で、ベギンという右派の政治家が首相となり、リクード党が始まりましたが、全体が左派から右派になったのは、「オスロ合意」の事実上の破綻からです。

 私が初めてイスラエルに行ったのは、1999年のこと、その時にベツレヘムに行きましたが、とても賑わいを見せていましたし、イスラエル領から、いつ、パレスチナ自治区になったかわからないほどでした。しかし2000年9月28日に第二次インティファーダ(蜂起)が起こり、そのきっかけというのは、「土地と平和の交換」の原則に基づいて、時のエフド首相がアラファト議長に、信じられないほどの譲歩を見せたはずなのに、アラファトがそれを一蹴、その代わりに、自爆テロを仕掛けてきました。 続きを読む トランプ米政権による「世紀の取引、中東和平案」

ゴーンの逃げた中東で、どでかいニュースが年末年始に登場

以下の拙文章が、ソルティーに掲載されました。まず、リンク先をご一読ください。その後で、下にある補足の文章をお読みください。

聖書から「時」を視る −明石清正−~ ゴーンの逃げた中東で、百倍大きなニュースが年末年始に登場 ~

日本での報道は、専門家も含めて、あまりにも反米、反トランプになっていて、イランの宣伝をそのまま流していて、鵜呑みにしています。大事だと思われる記事を紹介いたします。

「米軍が殺害、ソレイマニは大量殺人テロの親玉だった」

「米国がテロ組織指定した「世界最凶」国家軍事組織」

「中東の最重要問題に浮上したイランの国家的テロ組織」

こちらの記事も大事です。私も基本、イランという国は魅力的で、いつかぜひ行ってみたいです。イラン人の人たちも良い人たちだと思います。けれども、イランの現体制というのがいかに異常なものかは、知らないといけないと思います。

「「親日」に惑わされてはいけないイランの現実」

宣教大会で、イラク系アメリカ人の宣教師と、イラン系アメリカ人の宣教師の両方に会いました!

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1月のビズテリア新年会と勉強会のお知らせ

ビズテリア・クラブによる、次回の夕食懇親会は新年会となります。私(明石)を通しての申込みの方は会員価格になりますので、まず私のほうに連絡してくださり、それからオンラインで下のリンク先から申し込みをしてください。

ビズテリア・クラブ新年会 開催概要

これまで特別講師として、西岡力教授中山泰秀議員、江崎道朗氏(評論家)、そして和田政宗議員などがいらっしゃいました。 続きを読む 1月のビズテリア新年会と勉強会のお知らせ