In Christ Alone (ただキリストにあって)

私の大好きな讃美歌をご紹介します。

In Christ Alone(ただキリストにあって)

2010年1月のカルバリーチャペルの宣教会議で出会ったこのクリスチャン・ミュージックグループ、「キース&クリスティン・ゲティ(Keith & Kristyn Getty)」さんは、アイルランド人のご夫婦です。”Modern Hymn(現代讃美歌)”という、復古的ジャンルを広めた方々で、下の日本語訳を読んでいただければと思いますが、歌詞がいかにキリスト中心であり、深く、重く、堅いかお分かりになると思います。(歌詞はどなたかが訳されたものを、少し手を加えたものです。)

In Christ alone my hope is found
He is my light, my strength, my song
This Cornerstone, this solid ground
Firm through the fiercest drought and storm

What heights of love, what depths of peace
When fears are stilled, when strivings cease
My Comforter, my All in all.
Here in the love of Christ I stand

私が希望を見つけるのはキリストにだけ
彼は私の光、私の力、私の詩
この礎石は、この堅い地は、
どんなに厳しい日照りにも嵐にも揺るがない

なんと大きな愛だろう、なんと深い平安だろう
恐れが静まり、闘いが終わるとき
私の慰め、全ての全てである
ここキリストの愛の中に私は立つ

In Christ alone, who took on flesh
Fullness of God in helpless Babe
This gift of love and righteousness
Scorned by the ones He came to save

Til on that cross as Jesus died
The wrath of God was satisfied

For every sin on Him was laid
Here in the death of Christ I live

肉体を取られたキリストにだけ
かよわい赤子の中に神の満身を満たした
この愛と義の賜物
彼が救いにきた、その人々によって罵られ

十字架上で死して
神の怒りはしずまった。

彼が全ての罪を背負ったから
キリストの死により私は生きることができる

There in the ground His body lay
Light of the world by darkness slain
Then bursting forth in glorious Day
Up from the grave He rose again

And as He stands in victory
Sin’s curse has lost its grip on me

For I am His and He is mine
Bought with the precious blood of Christ

地面に横たわった彼の遺体
暗闇に殺された世界の光
そして、そこから放たれた栄光の日
彼は死からよみがえった

彼が勝利に立ち
罪の呪いは私から手を放した

イエスの尊い血をもって買われた
私は彼のもので、彼は私のものだから

No guilt in life, no fear in death
This is the power of Christ in me
From a life’s first cry to final breath
Jesus commands my destiny

No power of hell, no scheme of man
Could ever pluck me from His hand

Til He returns or calls me home
Here in the power of Christ I stand

人生の罪の咎めはない、死を恐れない
これが私の中のキリストの力
生命の最初の産声から最後の一息まで
イエスが私の運命を定めている

どんな地獄の力や人の企みも
私を彼の手から引き抜くことはできなかった。

彼が再び戻るまで、または天に召すまで、
ここ、キリストの力の中に私は立つ

~ 日本語訳の歌に挑戦 ~

2001年に発表されたこの歌はアイルランドから英国、そして米国に瞬く間に広がり、世界的に有名になりました。そして日本語訳で歌うのを試みておられる人々が出てきていますが、下のものが一番努力されていると思いました。キリスト中心、文語表現も取り入れて短く締まるようにして、凝縮された努力が伺えます。

【後記】

 実は「教会福音讃美歌」という歌集に、「私の望みは主イェスだけにある」という題名で既に訳され、歌われていたことが分かりました。上の日本語訳よりもずっと正確に、重みのある訳となっています。口語訳で歌いやすいです。(歌詞の重みとしては、やはり、コメント欄のうさたろうさん訳の文語体が一番正確だと思っています。)

「In Christ Alone (ただキリストにあって)」への10件のフィードバック

  1. ご紹介をありがとうございます。

    この曲について興味深い英文の記事がありましたのでお知らせしたいと思います(すでにご存知かもしれませんが)。

    http://thegospelcoalition.org/blogs/tgc/2013/12/10/keith-getty-on-what-makes-in-christ-alone-beloved-and-contested/

    “the wrath of God”という語句は、ご紹介いただいた日本語の動画でも訳出されていないようですね。自分も英語のCCMの訳詞を時々手がけることがありますが、可能な限り原詩の世界を再現するような日本語で表現するのは本当に難しいと思います。

  2. コメント、大変ありがとうございます。そうですか、作者が「神の怒りが満たされた」という部分を、長老派の教団の要望があったのに変更しなかったというのは、とても嬉しいですね。私たちキリスト者の霊の飢え渇きに、必ずや、罪の代償、神の怒り、その宥めへの渇望があると思います。聖書的にもそのとおりです。全体にも、神の怒りが旧約のみならず新約の最後、黙示録にまでしっかりとつながれていて、地上に下る激しい患難がその現れであり、だからこそ「小羊」と、黙示録の著者はイエス様を呼び続けているのだと思います。歌詞の変更をしなかったことで、この歌が人々の霊的復興の力になると信じます。

    英文の歌詞はあまりにも深いです。日本語への訳出はほとんど不可能に近いのではないかと思います。日本語の動画も苦心の訳出だと思いますが、かなりの部分が抜けていて、インパクトもかなり薄くなっています。ところで文語表現は役立ちますね、一語に重みのある意味を含めることができます。

  3. お返事をありがとうございます。
    キリストによるなだめの供え物に関するご感想、まことに同感です。

    訳詞ですが、確かに文語表現なしでは訳すのが本当に苦しくなります。その文語を使って、試みにこの曲の最初の二連を訳してみました。へたな口語にこだわらなければ、日本語にはここまでの力があるという参考にしていただければ幸いです。

    主にのみ、希望、歌、
    光、力あり。
    干魃(ひでり)に、暴風雨(あらし)に、
    この礎石(いわ)揺るがず。
    完全(また)き愛、平安(やすき)に
    恐れ、争闘(いくさ)やまん。
    すべてなる慰主(きみ)の
    愛にわれは立たん。

    神なる主、無力(よわ)き
    赤子(あかご)とて受肉(う)まれ
    愛と義 贈(たま)えど
    世の蔑(あざ)み受けて
    十字架(き)の上(え)に死なれて
    御怒(みいか)り宥(なだ)めぬ。
    わが罪 完済(お)い給う
    主の死に われ生く。

  4. 驚きました、こんなにも力ある訳詞が可能とは思いませんでした。ありがとうございます、早速、妻と私の間で歌い始めています。主が導かれたら、教会でも歌えたら、と願います。三番と四番の訳はなされますか?

  5. はい。いま考えているところです。一番、二番よりも、やや難しいのですが、できあがりましたらお分かちいたします。しばしお待ちください。わが教会でも、この曲を日本語で賛美したいと思います。

  6. 三番、四番を以下のように訳してみました。と同時に、楽譜を確認してみたところ、音符の長さの関係上、一番の最初行は、「主にのみ、歌、希望、」とした方が良いのかなと思い直しています。

    闇(やみ)、光君(ひかり)ほふり、
    みからだ埋葬(うず)めど、
    栄光(さかえ)の主、墓所(はか)を
    破り、よみがえり、
    勝利(かち)て、わが罪の
    呪(のろ)いを解き給う。
    御血(ち)で贖(かわ)れしわれ
    主と結合(ひとつ)ならば。

    罪責(とが)や死、おそれず、
    みちから受く身は。
    生涯(たびじ)の終始(すべて)を
    イェスさだめ給う。
    地獄(よみ)も詐略(ひと)も、われ
    御手より奪えず。
    再臨(おいで)か、召天(めし)まで
    主の力に立たん。

  7. ありがとうございます、早速、三番、四番も加えて印刷してみました。ご練習されて、もし修正等ございましたら、ぜひ続けてこちらにコメントを残していただけたら幸いです。

    本当に嬉しいです、こんなにすばらしい歌をこれだけ引き締まった日本語で歌えるのは幸せです。

  8. 喜んでいただけて何よりです。わが教会の賛美委員会は来月第四週に開かれますので、この歌詞で歌い合わせてみて問題がないか検討してみます。修正が出ましたら、お知らせします。

  9. admin様、うさたろう様
    初めまして。Mutsumiと申します。
    「In Christ Alone」この曲ご紹介くださってありがとうございます。
    iWorship Hymns : The Essential Collection の中にこの曲があって、すごくいい賛美だなと思って、日本語の歌詞がないかネットで探していたところ、ここにたどり着きました。
    私もこの日本語訳で(印刷させて頂き)賛美させて頂いてもよろしいでしょうか。

  10. いかがでしょうか。

    歌詞訳

    1.キリストの中(うち)に我が望みはある
    我が岩、我が力、まことの光よ
    なんと高き愛
    なんという平和
    全てなるイエスの愛に我は立つ

    2.この世に来られた神のひとり子は
    我が罪負うため いのち捨てられた
    十字架の死により み神の怒りを
    なだめたイエスの血 彼にて我生く(われいく)
    3.キリスト葬られ 3日目の朝に
    死をも打ち破り 勝利のよみがえり
    我が身を贖う イエスの血によりて
    この身は主のもの、イエスは私の主

    4.罪の責めはなく死さえも恐れず
    キリストの力 我の中(うち)にある
    わたしをイエスより離すものはない
    再臨か召しまでキリストにて立つ

    主が来られる日か
    天に召されるまで(歌うときは 天にめさるまで )
    キリストの中(うち)に
    私は立つのみ(別訳:私は立ちます)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です