安倍首相の掲げる「積極的平和主義」、その外遊の国々の多さにも表れています。歴代首相を短い期間にすでに越えているそうです。(参考記事)そして始まったのが、1月16日から21日までの「中東歴訪」であります。
ようやく始まる日イ関係
五月、ネタニヤフ首相が来日したことについて、日本のマスコミがほとんど一切報じなかったことで、大きな衝撃を受けたことをお伝えしました。
ネタニヤフ・イスラエル首相訪日(5月11-14日)
私はこの訪問は、国交を結びながら、なおかつアラブ・ボイコットを恐れてイスラエルと距離を取ってきた日本国がこれからイスラエルに近づく兆しだろうという感触を得ました。第一に、イスラエルはかつてないほどの経済的好調を遂げており、何より地中海近海で油田発見による地政学の大変動の可能性、そして、その国情によって生み出された、農業、医療、ITにおける先端技術と起業性は、世界に影響力を及ぼしつつあったからです。
そして第二、世界の基軸が西から東にゆっくりと動いていることです。西洋は今でも絶大なグローバル・スタンダードを築いていますが、それでも底流で徐々に徐々に、その流れが東へと動いています。イスラエルにとって、輸入国の第二位は今、中国です。韓国は、その地政学と政治体制からイスラエルは以前より親近感を持っており、強い軍事的結びつきがあり、そしてイスラエル国内には、東南アジアからの出稼ぎ労働者が増えています。アジア諸国は、アラブの目など全く度外視してイスラエルと付き合いを始めていたのです。
第二次世界大戦後の秩序の中で世界経済大国の地位を確保した日本だけが、取り残されている姿をもどかしく見ていました。しかし、それが今、動き出したという感じがします。
相変わらず、日本のマスコミは安倍氏のイスラエル訪問を小さく報じていますが、イスラエル首相官邸のFacebookやYoutubeは、数多くの記事、写真、動画を掲載しています。(日本の首相官邸のフェイスブックにも少し、報道があります。)
続きを読む 安倍首相の中東歴訪から見える聖書世界