イラクの無政府化

イラクがサダム政権陥落後、最も大きな試練を迎えています。イスラム過激武装集団である、ISIS(「イラクとシャームのイスラーム国」)がイラク第二の都市モースルを攻略し、首都バグダッドに向かっているそうです。

イラク武装勢力、首都バグダッドに迫る 米軍空爆の可能性も

危機的混乱のイラク 2014.6.13

iraq-isisfighterもう一度おさらいすると、中東情勢において知らなければいけない存在は、イスラム過激主義です。アラブ人だからといって宗教的な訳ではありません。世俗派とイスラム復古主義との対立は激しいです。そしてイスラム復古主義の中でも、サウジのような王権を保持するところと、王政も破壊しイスラム法による統治を行う勢力との確執も大きく、見極めが必要です。

ですから、エジプトで起こった反クーデターは、世俗的な軍部と、イスラム原理主義を標榜するムスリム同胞団の対立であり、シリアの内戦は、世俗的なアサド政権に対抗する反乱軍の中に、こうしたイスラム過激主義が入り込んで勢力を伸ばしているというのが現状です。

イスラエルが戦っているのは、こうした過激派です。レバノンでは、シーア派のヒズボラからのミサイル、ガザ地区ではスンニ派のハマスがいます。そしてその背後には、イスラム法による統治を行なうイランの支援があります。

今回の過激武装組織はアルカイーダ系であり、国境を超えたネットワークを持っています。 続きを読む イラクの無政府化

映画「ノア約束の舟」詳細解説

以前、「映画「ノア」の紹介」という記事を書きましたが、MGFのカズさんが詳細な聖書からの解説をしておられます!

明日日本公開映画『ノア 約束の舟』を観て後悔しないために

情報満載ですが、箱舟の解説が聖書の学徒としては大変役に立ちます。舟の寸法についてですが、私も、その寸法で信仰に至ったという工学を専門にされていた日本人の話を聞いたことがあります。

そして極めつけは、次の演歌!歌詞はしっかり聖書記述に即していて、よくぞやってくれた!と言いたい、八代亜紀さんへ。

本物の「天使にラブソングを」

ちょっと息抜きの話題を。以前、記事「単純な信仰のススメ」においてこんな言葉を引用しました。「日本のキリスト教はインテリのキリスト教となっていて、大衆の方を向いていない、日本にキリスト教を広まるためには、インテリ的というエリート意識を捨てて大衆の方を向かなければならない・・」

前から知っていたユーチューブ動画を見て、カトリックなのですが羨ましくなったニュースがありました。

シスターが歌のオーディション番組に出演して世界中から大絶賛 / 映画『天使にラブソングを』が現実に!

この後に、フランシス法王が外に御言葉を伝えよという呼びかけに答えたものだと話し、彼にも来てほしいと冗談交じりで話したとか。すると、その後の大会で何と審査員の一人に法王がいた、との記事もあります。 続きを読む 本物の「天使にラブソングを」

信徒がかかわる、牧師のメンタルヘルス

牧師夫人を愛する」「牧師の告白する弱さ」に関連して、またもや自分自身にも関わる話ばかりで申し訳ないなあと思いつつ、書きとめます。今、キリスト教書店に行けば、積み上がっている本がありまして、藤掛明先生と言う臨床心理士による以下の本が売られています。

「牧会相談の実際」出版社あめんどう

牧会相談の実際前置き:教会と精神医療の関わり

ちょっと長く信仰生活を送られている方は、日本また世界にある、精神医療や心理学とキリスト教との関わりにおいて、その変遷をご存知であろうと思います。この多元化した社会の中で、キリスト教会が福音宣教をしていく時に、それを聞いていく人々に、精神的な病あるいはその傾向がある人々が急増していきました。

その必要に応えるべく、牧者や教会関係者たちも精神医療や心理学の知識が必要であるという考えが始まりました。しかし、それがあたかも福音に代わるものとして受け入れられてきた時期(1980-90年代)があり、それは今も続いていると思います。「表層的な理解に基づくカウンセリングの技法を活用しようとして、うまくいかない事例も多く見られる」「カウンセリングに過剰な期待感があるのも事実」(本書10頁)という傾向がかなり強いです。下のブログシリーズにもその傾向、すなわち「心理学的信仰」が一世風靡したことが言及されています。

秋葉原無差別殺傷事件-自己愛の果てに 「聖書は何と言っているのか?」

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恵比寿バイブルスタディ(6月11日)

みなさんへ

こんばんは、お知らせが遅れてしまってすみません。恵比寿の学びは明日あります。

日時:6月11日(水)午後7時から
場所:目黒区立 田道住区センター三田分室 / 2階 第一会議室
聖書箇所:ルカによる福音書6章27節以降
※次回は、2014年6月25日です。

お会いできるのを楽しみにしてます。

日本のカルバリーチャペルのサイト

日本のカルバリーチャペルのサイトが、少し新しくなりました。

http://www.calvaryjapan.com/日本のカルバリーチャペル

この前、提携とそうではない教会の違いについて質問をいただきました。提携の教会はもちろん、正式にカルバリーチャペルの教会になっているところです。そうではない所は、まだ正式な手続きを踏んでいないけれども、教会としての機能を果たそうとしている所(しばしば「伝道所」と呼ばれます)です。どちらも、カルバリーチャペルの仲間として交わり、付き合い、責任関係を持っていますので、内輪では大きな区別をしておらず、礼拝も行なっております。

チャック・スミスは昇天したけれども、日本のカルバリーはまだまだ若く、神様が霊的に成長させていてくださっています。教会間にも愛、喜び、平安が、神の家族としてあります。

感謝。

牧師の告白する弱さ

前記事「牧師夫人を愛する」で予告していた記事について紹介します。

牧師が公に認めたくない十の事
10 Things Pastors Hate To Admit Publicly

1.あなたが教会を離れる時、個人的に受けとめます。

2.週ごとに何かしなければいけないと駆り立てられます。

3.教会奉仕から自分の価値を見つけようとしてしまいます。

4.辞めようかと日頃から考えています。

5.透明だと言っていますが、実際はオブラートに包んでいます。

6.教会の人数によって自分を推し量っています。

7.励まされるより落胆することに多くの時間を割いています。

8.あなたが何を考えているかについて、心配しています。

9.競争や妬みに悩んでいます。

10.あなたを手助けしたと感じるよりも、失敗させてしまったと感じています。

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牧師夫人を愛する

すばらしい記事を見つけました。さずが、歴史も長く、数的にも教会の多いアメリカ、教会についての多面的な、そして正直な議論が行われています。教会の牧者が実際にどのようなところを通っているのかについては、多く語られていましたし、いつか紹介したいと思っていましたが、もっと切実なのは牧者以上に、その妻たちです。ある人が、極道の妻の「極妻」ならず「牧妻」と冗談を言っていましたが(笑)、牧者の妻ほど、特殊な環境にいる人はいないと思います。公には言えない、しかし愛している信者たちには知っていてくれたら嬉しい、内なる闘いであります。

以下のことは正しいとか悪いとかいうことではなく、ありのままの姿であり、執り成しが必要な内容です。

牧師夫人があなたに知ってくれていたらと願う九つの秘密
Nine Secrets Your Pastor’s Wife Wishes You Knew

1)家族の時間が持てていなくて闘っていることを知ってほしいです。
“I wish people knew that we struggle to have family time.”

この記事の筆者は、数多くの、いろいろな教会の牧師夫人に尋ねたようですが、1)については誰一人例外なくその通りだと答えたとのこと。計画していた家族旅行が途切れることは数知れず、教会員の危機、真夜中における緊急事態、また頻繁に大事な用事が入ります。一日を本当に休むことは珍しく、予定表では休日を取っていても、自分の夫は実際は7日間24時間休むことはありません。

2)ほぼ毎日、自分が失敗してしまうのではないかと恐れています。
“Almost every day I’m afraid of screwing it all up.”

他の女性と同じ葛藤を彼女たちもしています。結婚生活、親戚との関係、病気、家計、誤った道を選んだ子供たち、恐れや不安等、です。もちろん時季によって違いますが、牧師夫人は特別な力を持つ「不思議な女」ではありません。憐れみと恵みをもって接してください、とのこと。 続きを読む 牧師夫人を愛する

日本におけるメシアニック・ジュー運動

最近、日本におけるメシアニック・ジュー運動の問い合わせが多くなっていて、その回答をここのブログでもしたいと思います。既に十年以上前に書いた拙記事がホームページ上に掲載されています。そこからの抜粋をまず紹介します。

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メシアニック運動とは、ユダヤ人が、その民族性を捨てることなく、イエスをメシヤとして信じることの運動である。歴史的には、「クリスチャン」という言葉は、欧米にある共同体の中に入っている名称であり、ユダヤ人はその仲間に入るためには、自分の民族性を捨てなければいけなかった。そのためユダヤ人は、「クリスチャン」になることは、「ユダヤ人を捨てる」ことと等しいと考えている。けれども、メシアニック運動に関わる人は、ユダヤ人がイエスを信じることは、ユダヤ人を捨てることではなく、むしろユダヤ人のためにメシヤが来られたのだから、「ユダヤ人として完成する」とみなす。簡単に言えば、「ユダヤ人がイエスさまを信じて、救われて、神の国に入れられる」ことを強調する運動だ。

私は、この運動についてはアメリカで聞いた。学校で使っていた教科書が、今はよく来日されている、アーノルド・フルクテンバウムによるものであったことと、また、過越の祭の食事が、近所のメシアニック・コングリゲーションで行なわれるから、という知らせを聞いて、「体験だから」と参加したことで知るようになった。けれども、それだけの体験であり、メシアニック運動についてそれほど意識していなかった。それよりも聖書の学びをとおして、イスラエルのことを知ることは聖書理解のために非常に重要であることが関心事であった。そのコングリゲーションの礼拝にも一度だけ参加したが、やはり、「自分は異邦人だから、ユダヤ的なものでは礼拝生活は難しいな」という感想であった。ちょうど、「黒人教会」と言われているところに、白人やアジア人が参加するような感触を持った。 続きを読む 日本におけるメシアニック・ジュー運動

キリストの名を汚すクリスチャン活動

ある人による、叱責の言葉を紹介します。

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キリストの名を使って、世を楽しもうとする人たちがいる。

伝道と称して、異性に不純な思いでアプローチする人。
伝道と称して、伝道地にあるレクリエーションを楽しもうとする人。
宣教と称して、その異国の生活のほうが楽だとして住んでいる人。
交わりと称して、その仲間サークルが楽しくなっている人。

だったら、素直に恋愛してます、娯楽がしたい、異国生活が楽しい、サークル活動したい、と言えば良いのです。神の名を使わないこと。

これは名誉棄損の罪です、「神の御名」の毀損です。

自分が世的になっていると思うなら、その世の愛を捨てなさい。
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世を愛することは神に敵することであることがわからないのですか。世の友になりたいと思ったら、その人は自分を神の敵としているのです。(ヤコブ4:4)」