シリアをキリスト者はどう見るか?

まずは、次の記事をご覧ください。

<玉本英子のシリア報告>22 破壊されたキリスト教徒地区

シリアの大統領が、対イスラエル戦も辞さない考えだという虚勢を張っていますが、ロシアの武器供与など、虚勢だけとは済まされない妖しい動きになっています。

玉本英子のシリア報告>には、今のシリア現地に赴き現地の人々の取材をしていますが、「自由シリア軍」によるキリスト教徒の惨状をかなり伝えています。シリアのキリスト教徒は基本的に、反乱軍ではなくアサド政権を支持しているからです。なぜか?彼らにとって、強権の独裁政治であっても、その政権が世俗であるかぎり、イスラム原理主義の政権よりは良いと考えているからです。そして反体制勢力にアルカイダが牛耳り始めているのは、すでにかなり報道されていることです。

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ディスペンセーション主義について

「ディスペンセーション主義とは何か?」という質問を、これまでしばしば受けてきました。それは、ハーベストタイムの中川健一さんがお招きされているアーノルド・フルクテンバウム博士の講演の中で多く出てきているからだと思います。実際は、比較的長い歴史をもった神学体系であり、ブレザレン系の人々、また独立系のバプテスト教会の人々が受け入れている教えです。後でも書きますが、私は中川健一さんによる、フルクテンバウム博士をお招きして、日本人信者に聖書研究による霊的復興を願い求めるそのお働きに、心からの敬意を持っております。

このことを前提に、今、広がっているディスペンセーション主義の啓蒙に対する、ロゴス・ミニストリーの考え、またカルバリーチャペルの立場として私が理解していることをお書きしたいと思います。

ディスペンセーション主義の定義

まずは、ディスペンセーション主義とは何か?そのことを知らないといけません。これは、いろいろなサイトが紹介をしています。 続きを読む ディスペンセーション主義について

キリスト者の考える「平和」

前々記事前記事を踏まえて、聖書から純粋に「平和」とは何かを考えなければいけないと思いました。キリスト者の考える「平和」について、三つ側面があります。

神との平和
「ですから、信仰によって義と認められた私たちは、私たちの主イエス・キリストによって、神との平和を持っています。 ローマ人への手紙5:1 」

キリスト者間の平和
「キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、 エペソ人への手紙2:14 」

再臨による世界平和
「主は国々の間をさばき、多くの国々の民に、判決を下す。彼らはその剣を鋤に、その槍をかまに打ち直し、国は国に向かって剣を上げず、二度と戦いのことを習わない。 イザヤ書2:4 」

これら三つの側面をいつも心に覚えて、今の日本と世界を見つめていく必要があるでしょう。

今年二月に行なわれた、「東アジア青年キリスト者大会」の東アジア青年キリスト者大会(第三回)の報告の時に、私がお話しした原稿を「聖書の学び 主題説教」のところにアップしました。よろしければ、ぜひお読みください。

平和の国」(イザヤ2章2-5節)

全共闘・反動・日本の誇り

毎週火曜日朝に、東京や近辺のカルバリーチャペルの牧師や宣教師たちが、いっしょにデボーションの時を持っていますが、昨日、日本の牧師さんと話していました。彼は50代(・・と言ったら誰だかわかる人は分かる!)ですが、「私のちょっと上の世代は学生運動の世代で、反米なんだよね。それが格好良いと思う時代だった。」と言います。

私が日本の教会全体で、もしかしたら、こうなっているのではないかという感触を話します。

全共闘時代の人々

私もクリスチャンになってもう二十年以上経ちますが、信仰をもったばかりの時は、福音界には、本田弘慈先生など、戦後直後から伝道の働きをしておられる方々が健在でした。けれども一人一人、天に召され、今は、もっと若い世代に受け継がれています。

ちょうど戦後直後に自身が誕生した時代です。「団塊の世代」とも言いますが、彼らが学生時代の時に、全共闘運動安保闘争などが起こりました。

福音派(注:所謂「聖霊派」も含めて使っています)の教会は、日本基督教団のように社会派と教会派のような対立はありません。けれども、全体的に全共闘世代の人々が考えている世界観というものを、今の牧師たちの中に持っている人が多くいるような気がします。そして、そうした人々が指導者なので、神学校などで教育を受ける比較的若い世代にも、その影響が見受けられます。

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「慰安婦」と「反核」

橋下氏の慰安婦に関わる発言から、今の日本の教会にある問題を考えていきたいと思います。

橋下徹大阪市長記者会見主催:日本外国特派員協会
「私の認識と見解」日本語版全文

橋下さん、話の論点を摩り替えています。「女性の人権を尊重する立場」を言い、「女性を性の対象として利用することは、断じて許されない」と言っていますが、あのぶら下がり取材で、風俗を活用することをはっきりと薦めていたのですから、嘘でしょ!と突っ込みたくなります。そして、軍人による女の利用が、日本だけでなく世界にも共通の問題だと言っているのはその通りですが、「私たちが謝まらなければいけないし、そして世界各国も自国の問題に直視すべきだ。」「そのような習慣をなくすよう努力すべきだ。」とまで居直られてしまう論法は、「まだ他人のせいにしているな、この人、反省していない」と思われるだけです。

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恵比寿バイブルスタディのお知らせ(5月29日)

みなさん、お元気ですか?
先週に引き続き、今週も学び会があります。

日時:5月29日(水)午後7時から
場所:目黒区立 田道住区センター三田分室 / 2階 第一会議室
聖書箇所:黙示録8章
※次回の学びは6月12日になります。

黙示録は、ラッパの災いに入っていきます。しっかりと前もって読んできてください。

東京中国人伝道会の報告

本ブログで、東京中国人伝道会の報告をさせていただいていました。

東京中国人伝道会(5月11,12日)

私たちは二週間、海外にいたため実際の伝道会には参加できませんでしたが、東京中国人伝道会の報告を帰国後にたくさん聞きました。本当にすばらしかったとのこと。私の周りの中国人の兄弟姉妹も、続々と伝道会に集っていたようです。いつも懇意にしていただいている静岡城北キリスト教会(牧者:見城和人)に通っている兄弟も来、日本のカルバリーチャペルに通っている中国系の姉妹方も行かれ、昨夜は私の友人の栃木県に住む中国系兄弟も、中国人を誘って行ったとのこと。

まずは、クリスチャン新聞の報告から

2013年05月26日号: ◎中国宣教を日本で--日本初、全国規模で華人伝道大会を開催
 中国が1949年に共産党政権の「大陸」、国民党政権の「台湾」に分かれて64年が経つ。天安門事件からは6月4日で24年目だ。大陸でも、世界中に離散した中国人からも多くのクリスチャンが生まれている。日中の外交関係に緊張が走る一方、日本各地の華人教会は協力して、初の中国人伝道大会を5月11、12日に東京で開いた。2日間3集会で、のべ2,910人が参加、うち241人が信仰決心のカードを提出した。

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ついに来た!教会の前まで来た「在特会」

私たちの教会は日暮里駅と西日暮里駅の間にあり、この地域は在日の人々、韓国人、そして中国の方々が多く住む地域です。私が、「私の予測する日本の迫害」で話したことが、ますます身近になりました。今日、共に同じ場所を礼拝場として使っている中国人系の「東京日暮里国際教会」の姉妹が撮った写真です。

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生々しい現実と福音の光

 今回の記事は、もっと一般的な「生々しい人間の現実と福音の光」というテーマでお話ししたいと思います。キーワードは、「キリスト者の社会的責任」です。

当事者が聞いている可能性

 私が教会開拓を始めて特に、自分が説教をする時の心構えが変わりました。それは、これまで見聞で得た情報で語ったことが、実はその当事者が会衆の中にいるかもしれないという可能性です。例えば、宮清めをイエスがなされた背後の腐敗した祭司制度を説明する時に、仏教の檀家制度や神社のことを言及したことがあります。すると、「聞いている人に伯父に仏僧がいたので、彼女は傷ついた。謝罪して説教の内容を訂正して欲しい。」という要求が来たことがあります。私はご本人には釈明と必要ならば謝罪もするが、説教の内容自体は変えることはできないと答えました。

 この出来事は今の教会を開拓する前ですが、当事者がいるということを体感した初めての経験でした。

 徐々に、自分が単に知識をまとめて話す聖書教師ではなく、まさに現場にいる人々が神に立ち返るべく呼びかける御霊に応えて語るのだということを感じています。ゆえに、御言葉を曲げて語ってはならないと思っています。実際にそれに該当する人がいるかもしれないと思いつつ、それでも語る逡巡は心に負担がかかり辛いのですが、いや、むしろその負担こそが、預言者が主から与えられた重荷(burden「宣告」と訳されている)なのではないか、と思うのです。

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風俗発言&慰安婦問題の参考情報

以下は、二つの投稿記事「慰安婦問題」「『風俗』と男の尊厳」の続きです。

橋下氏の風俗発言に関連して、詳しく論評しているお薦めの記事が二つあります。

まずは、「小さな命を守る会」で長年主事であられ、性や命について、日本のサブカルチャーの視点から論じ、講演等をしておられる水谷潔さんの一連の記事があります。

「公益による弱者人権侵害の正当化」としての橋下市長慰安婦発言
「軍と性」、その基礎知識(1)(2)(3)

私は、一連の記事の中にある「綺麗事で済ませてはいけない」という言葉に感銘を受けています。イエス様が遊女や取税人と交わっているという非難を受けられましたが、このような問題を真正面から取り扱うことは、そのような誹りを受けかねません。

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